うつを「鬱」と書くだけでうつ感が増すのでここはひらがなで。
進化医学(別名、ダーウィン医学)は人類のこれまでの進化から病気を理解しようとする学問。
現在では病気として扱われるが、何かその病気に昔適応的な意味があったのではないか(今でもあるのではないか)、と考えようという立場である。
(栃内新、ブルーバックス)
まだ1991年に提唱された学問分野だから、生れて間もないが、このような視点から病気の本質的意義が発見されれば、現在病気で悩んでいる人にとっても病気と向かい合いやすくなるだろうし、将来の治療法の開発に役立つだろうと期待されている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/進化医学
よく知られている例では、風邪を引いて熱がでるのはウイルスが引き起こしているのではなく、我々の体の防御反応の一つであり、高温にすることによりウイルスの増殖を抑制しようとしている。
なので、熱が出たからと言って解熱剤を使うと却ってウイルスの増殖を助けてしまい、風邪の治りが遅くなる(あまりの高熱は脳神経によくないので解熱剤が全く悪いというわけではない)。
その他にも、病原菌による下痢や食中毒、悪阻(つわり)なども生物学的に意義があるとされる。
うつ病もそのような文脈で語られるべき人の適応反応ではないかと提唱されている。
うつ病の中には、季節性うつ病(冬季うつ病)というものがあり、高緯度地方に住む人がかかりやすく、冬季に日長が長くなるとうつを発病する。
これは、原始時代あまり食物が得られにくい冬季には活動度を落として体力を温存しておくのに役立ったのかも知れないと考えられている。
そうでない人は餌がないのにやたらに元気で体力を消耗してしまって、死にやすかった可能性は高い(トイレの100W、という例えがあるが無駄な明るさ、元気は命取りか?)。
つまり、冬季に食糧が少なくなる昔の狩猟採集時代の適応の結果が、現代病気として扱われているという解釈である。
我々はいつも元気で活発な方がいいと頭から信じ込まされているが、そうではなく沈鬱の方がよいこともあるのだ。
また女性に季節性うつが多い。
これは食糧が少なくなる冬場に向かって生殖活動を下げる目的があるのではないかと考えられている。
これらを理解すれば、なぜ南欧のスペイン人やイタリア人が陽気で、北欧人やドイツ人は沈鬱気質なのかも合点がゆく。
冬の厳しい地方の方が沈鬱になる生物学的意義があるのだ。
日本でも北国の人は無口で忍耐強いとか言われるが、それらにも長い冬を耐え忍んできたご先祖の歴史が刻み込まれているものと推察する。
人間はその土地土地に適応した気質をもつように進化してきたのであるから、うつ気質をことさら病気扱いするのは間違いなのだ。
うつは人類みなの共通問題としてしっかりと考えなければならない問題だ。
最近は、嫌なことをしようとする(会社での仕事等)と発症する「新型うつ」なるものも社会的地位を得つつある。これに関しても、いやなことから逃げようとする動物的な適応反応である。
うつアニメランキングが載っていた。異論は許す。
最近ではBlood-Cもかなりのもんだったな。
http://anime.biglobe.ne.jp/userranking/title/28385/
怖いってww
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