http://www.momoti.com/blog/2006/09/post_163.html
公共財ゲームは皆で力を合わせて仕事をすれば大きな成果が得られるが、誰もが他者の働きに期待して怠ける(ただ乗りしようとする)誘因があるような状況を設定し、人間の行動をみようとする実験(ゲーム)である。
これは以前に採上げた「囚人のジレンマゲーム」の多人数版である。
分かりやすい喩えとしたら、高速道路があれば便利で結構なことだが、それを作るための税金はできるだけ収めたくない。税金を納めずに公共施設を使えればそれに越したことはない、という感じ。
公共財ゲームでは、おおよそ次のような結果が得られる。
毎回違うメンバーと10回繰り返しおこなうと、初回は平均して初期保有額の30~40%の貢献という協力行動が見られるが、協力の度合いは次第に減少して、10回目には10%にまで落ち込む。
同じメンバーでおこなう場合でも、最初は50%という大きな協力が見られるが、やはり協力は次第に減少し、最終回では15%まで減少する。つまり、協力関係というのはほっておけば低下する。
各自、他人の力を当てにして自分は投資をしなくなる。
実験では、約半数は他の人も協力するなら自分も協力するという行動をとる。
つまりは、相補均衡をもたらす相互依存関係的行動なのだけれども、それもじつは完全ではなく、多くは他のメンバーの貢献額の予想値の平均値よりやや低い額の貢献をする。
しかし繰り返しの状況では、協力関係は次第に衰退しやがて崩壊する。
では協力関係はどうすれば成立し維持されるのだろうか?
(1)公平
まずは「公平」であること。つまり不平等回避性が働くわけで、自分と他者の利得がなるべく小さいことで公平と見なす。
(2)処罰
公共財ゲームでもただ乗りする人に処罰を導入すると協力関係は劇的に上昇する。
たとえば村八分的な処罰が有効に機能する。
うまくこれらを活用しないと、人間の利己的行動に負けてしまう。
始まったローゼン第三期
努力しなくてもアニメが常につくられるこの国
ただ乗りにならないように、私財を還元しなくては
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