2012年6月25日月曜日

なぜ裸になったの?

ヒトはなぜ体毛を失ったか。

これに関しては、色々な仮説が出されているもののまだ決着がついていない。

ヒトの祖先がそれまでの樹上生活からサバンナで生活するようになり、炎天下で過激な運動をした時、毛を失うことで体温上昇を防ぐのに役立ったのでは?

という仮説もその一つであるが、現在のサバンナに棲息する哺乳類はみな体毛を持っている。
裸のチーターとかいない。

研究者が実験で動物の体毛を刈ったところ、逆に体温が上がってしまった。

アフリカの造山運動でサバンナが広がったことと人類の進化を絡めたのが「サバンナ説」であるが、実はその後、人類の祖先が二足歩行を始めたのが370万年前であり、サバンナが広がり始めたのが250万年前であることがわかり、サバンナ説はその根拠を失った。

では別の説。

哺乳類の中でどのような生物が体毛を失っているかをみれば、それが類推できるであろう。
これは正しい態度であるが、そこから導かれる結論は意外なもの。

現在体毛を失っている動物はまず、クジラ、イルカ、ジュゴン、マナティーなどの水棲動物。
その他には、ゾウ、カバの半水棲動物。ゾウの先祖は水棲だったことが分かっている。

つまり、水棲、半水棲生物が毛を失う傾向を有している。
(ハリネズミの針、アルマジロなどの甲羅は体毛が変化したもの)

それを踏まえて、人類の先祖は一度、水辺の近くで、半水棲生活をしていたのではないかとの「アクア説」がある。

これはトンデモ話しとして片付けられがちであるが、体毛の喪失だけではなく、上記の水棲動物に共通してみられる他の性質もヒトは有している(他の霊長類にはない)。

• 厚い皮下脂肪層(体温保持のため)
• 意識的な呼吸コントロール(犬、猫は意識的に呼吸ができない)
• 喉頭の後退(このため、気管にご飯が間違えて入ってむせることになる)
• 涙を流す

この他にもある。

直立二足歩行も水中であれば容易に行うことができる。

これに対しては、他の説と同様に反論もある。

http://ja.wikipedia.org/wiki/水生類人猿説


ただし、それが正しいとしても、マナティーのようにそのまま海に進出するということはなかった。
なっていれば、それこそ人類は人魚になっていたのに。



温泉に入る日本ザルもひがな温泉生活をしていたら、ヒトに進化するかも。



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