2012年6月11日月曜日

リラックマの中身

遺伝子DNAこそが生物の本体である。

これは生物観を根底から覆すようなコペルニクス的転回であった。


中のおっさんがリラックマの本体のように、遺伝子DNAが生物個体を操っている。




授業では、ガンダム(個体)とアムロ(遺伝子)に例えた。

遺伝子はもとよりドーキンス言うところの「利己的」である。

そもそも、利己的でない遺伝子は後代に自己を残せない。
もっとも、上手に利己的に振舞ったものこそ、次世代にもっとも多くコピーを残す。
回り回って自分の利益になるようなことがあればそれも利己的と言える。


*これは生物個体でも同様。生物は元来利己的。一見利他的に見える動物の行動も実際には自分の遺伝子を残そうという利己的行動である。


授業では曖昧にしたことがある。

遺伝子が本体と言ったものの、例えばヒトは遺伝子(タンパク質を暗号化している領域)を23,000個もつ。

利己的な遺伝子、と言う時の遺伝子はこの23,000個の個々の遺伝子を指すのであろうか、それとも遺伝子全体を一つの遺伝子と見做すのであろうか?

実は、個々の遺伝子のことを指している。

つまり、利己的に振舞う23,000人の個人が住まうマンションのようなものと考えてもらったらいい。

どんちゃん騒ぎで大家さんや隣近所の部屋から苦情が来る迷惑な学生が23,000人いたら、大変なことだ(笑)

もし個々の遺伝子が「利己的な遺伝子」として振舞い、違う方向性を向いて走っていたら、たちどころに生物個体は引き裂かれないであろうか?

(明日につづく)

ガンダム=生物個体

アムロ=遺伝子

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