授業でも採上げたように、一夫一妻制を採用している鳥ではオスが綺麗な種は孔雀(クジャク)を筆頭に多い。
なぜオスが綺麗かというと、メスが綺麗なオスを好むから。
ではなぜメスは綺麗なオスを好むかというと、綺麗なオスはそれだけ「いい遺伝子」をもっていると思われるから。
ではなぜ「きれい」だと「いい遺伝子」を持っていることになるのか?
そもそも「いい遺伝子」って何?(´・ω・`)
「いい遺伝子」をもったオスとは
身体能力が高いこと(捕食者から素早く逃げられる、餌を素早く摑まえられる)
健康体であること(病気にかかりにくい)
上記、二つの要件は結婚相手のメスとしては外せないところ。
綺麗な羽をしているということは、上記のメスの願望に合致している。
まず、病気がちなオスはきれいに羽を保つことができない。抜け毛だらけになるだろう。
そして、外敵(捕食者)にも目立つきれいな羽をもちながらも、生き果せているということは、それだけそれを上回る逃げ足をもっているということ。
外国旅行の際に日本人はきれいな服をきていて強盗等に目をつけられやすい、という話はよくきくところ。
目立つ服装をしていて、それでいて逃げ足が遅かったら悲惨!
つまり、オスは「僕はこんなに目立つ格好をしている(ハンディキャップをもっている)にもかかわらず、敵に負けない高い身体能力をもっているんですよ!」とメスにアピールしている、というのが「ハンディキャップ理論(仮説)」である。
しかし、メスにとって困ることが起こる。
目立つ羽をもつための遺伝子が自分の産んだ息子に伝わるのはいいが、それが娘に伝わるのは勘弁して欲しいところ。
なぜならば、メスがオスを一方的に選ぶクジャクの世界にあって、メスがきれいな格好をしているということは百害あって一利なし、だから。
敵に襲われやすくなるだけ。
息子はーイケメンがいいけどー、娘はーブサイクな方がいい、的な?
このお母さんのニーズに従って、羽の美しさと性別がきっちりリンクすることになった。
これと同様な例が、鳥の求婚のための鳴声
ご存知のように、ウグイスの「ホーホケキョ」はオスがメスに求愛するために鳴いている(ウグイス嬢というのはおかしなネーミングセンス)。
しかし、声を立てるということはメスを呼び寄せるだけでなく、捕食者(猛禽類)にも狙われることになる。
つまり、彼らは彼らで決死の覚悟で「ホーホケキョ」と鳴いている。
一方、もしこのオスの形質が娘にも得になる場合には、娘もそれを勿論引継ぐように進化することが期待される。
例えば、ヒトのしゃべる能力。
これは竹内久美子によれば、オスがメスを口説くことで進化したとしている。
http://ushitaka7.blogspot.jp/2013/02/blog-post_21.html
そうであれば、オスだけで言語能力が高くなってもいいところだが、メスもそれに引き摺られて高くなった。
というか、女子の方が言語能力高いし!(笑)
(そのため、自分としては竹内説には反対であり、ヒトの言語能力を高めたのは別の理由が正しそうだと思っているが、これに関してはいずれまた)
決死の覚悟で買わねばならぬものもある!(^ ^;
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