2013年12月31日火曜日

ハゲの方へのなぐさめ

たとえ、女性にモテなくても、ハゲに何らかのメリットがあるのならばハゲ遺伝子(といっても男性ホルモンをつくる遺伝子)は残ることになる。

男性ホルモン高めの人はハゲやすい(何度もこのブログで述べてきたように)。

ハゲと直接関係しなくても、ハゲをもたらすような男性ホルモン高めの遺伝子にメリットがハゲをもたらすデメリットを上回るようなメリットがあれば、その遺伝子は残るということだ。

そのメリットの第一と考えられているのが、胃がんになりにくさ。

「ハゲに胃がんなし」、これは日本人で昔から医療関係者の中で古くから言い伝えられていたものを、ある医師が胃がんになった患者さんを調べて検証した。

その結果、胃がんの人はハゲ率(図の右の列、黒部分)は一般人のハゲ率(図の左の列、黒部分)に比べて、格段に低いことが改めて確認された。

一目、黒い部分が少ないことが分かる。


男性ホルモンがたくさん作る遺伝子が、(1)ハゲをもたらし、(2)胃がんの発生を阻害する、ということだ。

まあ、このくらいいいことがあってもよいだろう。

今年もあと、数時間。

来年が、ハゲてるひとにも、ハゲるひとにも、ハゲないひとにもよい年になりますよう。

水曜どうでしょう、新作好評放映中!

2013年12月30日月曜日

ハゲはおトク?

著者の竹内久美子は「ハゲは女性に嫌われることにこそ意義がある」と逆転の発想で持論を展開する。

とりあえず彼女の言い分を聞こう。

ハゲは、女性に好かれない。

しかし、昔は男女とも十代で結婚していた。

そのため、その当時は、男のほとんどは若ハゲで結婚を逃すこともなかったろう。

そして、三十代で若ハゲになったとしても、すでに子づくりは十分終わっていた。

つまり、男性が少なくとも若ハゲで悩むようになったのは人間が晩婚化した、ついここ数十年の話である。

そして、竹内曰く、子づくりが一段落したその後にハゲて女性に嫌われることに意味がある。

ハゲは男性ホルモンの多い男性の方がなりやすく、そういう男性は妻以外の女性に手を出しやすい。

もし男性ホルモンが高く、女性にも本来モテやすそうな男性ならば、余所に子供をたくさんできかねない。

すると、本来の妻との間の子供に加えて、それらの子供たちも扶養しなくてならなくなる。

その結果、子供一人当たりへの投資(食料等)が減ってしまい、結局、どの子供も十分に育つことができなくなってしまう。

人類はかつて狩猟採集の動物であり、肉が蓄えられない資財のため、一人がたくさんの子供を養育することはできなかったため。

貧富の差が拡大して、部族内に王ができたのは農耕民族になってから(王はハーレムを持ちたくさんの妻とたくさんの子供を養えた)。

つまり、人類の長い歴史の中で、男性ホルモンが多く若い時にはモテた男性ほど、中年になったらハゲて女性にモテなくなり、その結果は、その遺伝子は適正量(養える限度)の子供に伝えられた、のではと竹内は考える。

その論でいけば、

(1)男性ホルモンの高い男性

若い時にはモテて早くに妻を娶り子供をつくる → 中年になってハゲて女性には嫌われるようになり余所での子づくりが難しい。

(2)男性ホルモンの低い男性

売れ残るがそのうちに結婚できて子供をつくり始める(多分年下の女性と) → 中年になってもハゲずに妻との間に子づくりを続ける

結局のところ、どちらの場合も残せる子供の数はたいして違わなかったかもしれない。

しかし、しかし、だ。

男性ホルモンの多い男性がそのままハゲずにモテつづけても、本当に子供を養えずに子供が本当に共倒れしたであろうか?

もし他人の奥さんと浮気して子供ができてしまった場合にも、今と違って血液型やDNA鑑定で親子の真偽が疑われることはなかった(当の女性にもどの男性の子供かは分からない)。

つまり、自分の懐を痛めることはなく、他の旦那に自分の子供を育てさせることも可能なのである。

そのため、スーパーかっこいい男性が年をとってもかっこいいままならば、結局は残せる子供の数は多くなったはずだ。

ということで、なぜ男性にハゲが存在するのか、自分にとってその合目性にいまだに納得のいく学説はない。

就活生の君、望みを何でも叶えてあげるよ!
これはおトクだ!!

2013年12月29日日曜日

こわい漢字(110)毎

昨日の「妻」と同様な成り立ちでできた漢字が「毎」、正字は「每」。

まず「母」はよく知られているように、乳房をもった女性の姿を象ったもの。


この「母」の上にあるのが、「妻」の時と同じく簪。



祭事には、婦人は簪を挿して身だしなみを整えて、いそいそとそれを行った。

元々は、「毎」は「いそしむ」という意味であった。

現在の「毎度」のような「つねに」という意味は、字の音を借りた仮借(かしゃく)の用法からできたもの。

そのため、「いそしむ」に相当する漢字は後世には「敏」が使われるようになった。

旁の「攵」は元々は「又」であり、手の形を表している。



いそいそと祭事にいそしむのを「敏捷」という。

この「捷」の旁も「妻」に似ているが、「女」の部分が「足」になっていて、こちらもこまめに婦人が立ち振る舞う姿である。


亡国のアキト

まどマギ

今年も、いろいろと、いろいろと、いそしむ年であった。

2013年12月28日土曜日

こわい漢字(109)妻

「妻」も「女」が使われている。

「女」の上の部分は、女性が簪(かんざし)を手で押さえている姿の象形である。

つまり、女性が結婚の際につける簪を頭にかざしている姿が「妻」。



妻と対になる「夫」の方も、人を正面から見た形である「大」に付け加えられた横棒は笄(こうがい)。

中国では、男性が笄をつけて正装した。

つまり、もともとは「夫妻」とは結婚式の際に、髪飾りをつけて正装をした、花婿、花嫁の姿を象ったものである。

日本では、笄ももっぱら女性の髪飾りに用いられた。

江戸時代、花魁(おいらん)の髪飾り

これが花魁の正装なのは確かであるが。

簪を挿した日和号(びより号)
刀語

ハゲはスケベ?(´・ω・`)

昨日のつづき

男性のハゲは、はげている人にとっては深刻であるが、なぜそんなアゲンストな表現型が人類に残っているのか?

昨日も見たように、ハゲは女性に好まれる表現型ではない。

ハゲは年寄りの表現型であり、若ハゲとかになったらその意味でも好まれないが、アンケートの結果、女性から見て「ハゲはスケベそうにみえる」そうだ。

この女性の言い分には理がありそうだ。

何故ならば、男性ホルモンが高いとハゲやすいし、男性ホルモンが高いとより男性脳となって、女性に対して積極的になりやすい(つまり、スケベ)と考えられる。

なぜ女性はスケベな男が嫌いなのだろうか?

それは、

スケベ → 性欲が強い → 女とみればモーションをかける → 浮気をしがち

という因果関係がすぐさま想起されるからであろう。

女性にすぐに声をかけるような男を女性は好まない。

もし、ハゲている人がスケベそうにみられているとしたら、ハゲてる人はたまったものではない。

そういえば、ハゲ方のシンメトリーの研究はまだ行われていなさそうだが、シンメトリーのハゲの方が、よりスケベとかなったら、ハゲ方にも慎重にならなければならなくなる。

波平さん
こんなハンサムでもダメっすか?笑

2013年12月27日金曜日

ハゲの生物学的意義の考察

今回も、竹内久美子『シンメトリーな男』からだが、シンメトリーの話題からハゲの話。

ハゲの話題はこのブログでも何度となく採上げた。

その仕組みはほぼ解明されていて、男性ホルモンが毛母細胞の働きを抑える。

つまり、男らしい男ほどハゲになる宿命なのだ。

しかし、せめてそこになんらかの合目性があるのではないかと生物学者は頭を悩ませてきた。

意味もなく、男性ホルモンがハゲさせる筈はなかろうと(もしくは、祖先にとって合目性があった筈)。

ハゲが、より生きやすいといういわゆる「自然淘汰」、もしくはより異性にモテるという「性淘汰」のどちらかにメリットがありさえすればいい。

つまり、組み合わせとしての可能性としては以下の4つ。

(1)かつて、自然淘汰に有利であった。
(2)現在、自然淘汰に有利である。
(3)かつて、性淘汰に有利であった。
(4)現在、性淘汰に有利である。

日本女性で調査したところ、ハゲがより魅力的にみえるということはないことが改めて示された(ハゲ好きは1. 5%)。

つまり、(4)の可能性は低い。

また(3)の可能性を積極的に支持する材料は今のところない。

そこで、竹内は逆転の発想で、ハゲは女性に嫌われることにこそ意味があるという説を提唱した。
(明日につづく)

嫌われてこそなんぼ、ムスカ、ww

2013年12月26日木曜日

シンメトリーの男性の指が指し示す先

メリークリスマス!

楽しいクリスマスをおすごしだったでしょうか?

今度は男性のシンメトリーの話(全くクリスマスに無関係ですが笑)。

イギリスの病院に不妊治療に訪れた男性が調べられた。

不妊治療に訪れるだけあって、患者さんの精子が調べられた。

精子の数、泳ぐ速さ、重力に逆らって移動する能力が調べられた。

つまり、精子の量と質。

それと男性の右手と左手の指のシンメトリーとの相関が調べられた。

その結果、指のシンメトリーな男性ほど、精子の質も量も良いという相関があった。

つまり、男性の指をみるとその男性がどのくらい子供をつくる能力があるかが推し量れる、ということだ。

指のシンメトリーは左右の手のひらを合わせてもらえばわかる。

もちろん、遺伝子の良さが精子を優秀にし、指のシンメトリーも高めるという、どちらも遺伝子の優秀さの「結果」なのだが。

以前のブログ参照。

http://ushitaka7.blogspot.jp/2013/01/blog-post_25.html

女性から「手を合わせてみて」とせがまれたら、ちょっとヤバい(笑)

パン、パン、来年もいい年になりますように
ハガレン、エド

2013年12月25日水曜日

大きいと困る件

女性のおっぱい(乳房)が、その女性の産む子供の数と相関があることを昨日みた。

では、今の男性はいざ知らず(服装に隠されて女性のおっぱいを直に見比べることはできない)、昔の(女性が胸を服装で隠していないくらいの太古)男性は女性のおっぱいのシンメトリーを本当にみていたのであろうか?

というのも、男性が女性のおっぱいが好きという話はきくが、そのシンメトリーが好きという話はついぞ聞いたことがない。

加えて、研究により、大きい乳房になるとそのシンメトリー度は低くなることが明らかになった。

なぜならば、女性ホルモンのエストロジェンが乳房の発達を促すが、その一方で免疫力を低下させる。

免疫力が低下すると寄生虫にやられやすくなり、その結果、体のシンメトリーが下がる。

つまり、大きなおっぱいとそのシンメトリーは両立しないのである。

男性が女性の乳房の大きさを好むのであれば、女性は大きくしなくてはいけない、そしてさらにシンメトリーにしなくてはいけない。

その難問に答えられる乳房こそが、良い遺伝子の証、なのだ。

男性が女性の乳房になぜ引かれるのか、どこに引かれるのか、まだまだ分かっていないことが多い。

巨大になるとシンメトリーは崩れる、筈ww
進撃の巨人

2013年12月23日月曜日

女性のおっぱいのシンメトリーの意義

女性のおっぱいは異性にアピールするためのディスプレーの代物である。

それならば、絶対にそのシンメトリー度は女性の遺伝子の質と相関がある筈と、研究者が調べた。

アメリカとスペインの研究者が協力して、それぞれの国で女性のバストが計測された。

測定方法は下記の図を参照。


両国で計量法に違いはあるものの、右胸と左胸のシンメトリー度が測定された。

その結果、乳房のシンメトリーと相関があったのは、出産経験の有無とさらに子供の数。

出産経験のある女性は乳房がよりシンメトリーであった。

それもたくさんの子供を産んだ女性ほど、乳房がシンメトリーであった。

通常、子供を産むと体型が崩れると心配する向きがあるがこの実験結果はいったいどういうことなのだろうか。

この解釈は、こうだ。

より乳房がシンメトリーな女性は良い遺伝子をもっている。

この時の良い遺伝子というのは、子供をたくさん産める、ということに尽きる。

女性は子供をたくさん産んでなんぼ、と言うつもりは毛頭ないが、男性からみたら、たくさん自分の子供を産んでくれる女性が悪い妻である筈はない。

つまり、男性は女性の乳房のシンメトリーを見ればたくさん子を産んでくれるかどうかが分かるということだ(ただ、どのくらいシンメトリーならどのくらい子を産めるのかというデータは日本人ではない)。

つまり、乳房とは「わたしはたくさん子供が産めますよ!」と男性にアピールする場であったということ。

これが過去形で語られるのは、昔はせっかくのそのディスプレーを惜しげもなく見せていたであろう人類の女性は今ではそれを隠している。

文化、文明が、生物学的意義を覆い隠す、この矛盾(笑)

エヴァは秘密を隠し過ぎww

2013年12月22日日曜日

こわい漢字(108) 安(つづき)

きのうのつづき

「安」は他家に嫁いできた女性が、嫁ぎ先の祖廟で祖霊に快く迎え入れていただけるようにお祈りをしている姿だった。

その儀式「廟見の礼」は三ヶ月にわたり行われた。

どんなに気難しい祖霊なんだ(笑)


金文の「安」には女性の腰の当たりに短い線が付け加えられている。

座布団を引いている訳ではない。

これは霊衣(たまぎぬ)と呼ばれ、祖先の霊を宿らせるための衣で、「廟見の礼」に用いられた。

衣には霊が宿るとされた。

日本でも、新しい天皇が踐祚して初めての新嘗祭(大嘗祭)には、真床襲衾(まどこおぶすま)という、新天皇が祖霊を夜具に憑依させる秘儀が今でも行われる。

按摩(あんま)の「按」は「安」に「手」がついているが、これは新妻に手を添えてやさしく安堵させている(大丈夫、きっと祖霊に気に入られるから、と)形で、「おさえる」という意味になった。


この手は夫の手(姑の手だとなんか首をしめられそうで笑)。

アニメも基本三ヶ月

2013年12月21日土曜日

こわい漢字(107) 安

「女」のつく漢字のつづき

「安」は「宀」に「女」。

「宀」は祖先の霊をまつる祖廟(そびょう)。

この女性は、他家から嫁いできた新妻。

古代中国殷では、人間は祖先の霊によって守護されると考えられてきた。

現在の日本でもその名残はあるが。

他家から嫁いできた嫁も当然、自分の家の祖先の霊魂に守られていた。

しかし、それが全く異なる氏族の霊魂に祀る他家に嫁ぐということは、それ以後はその家の祖霊にチェンジすることを意味する。

もし、それがうまくいかないとその家の祖霊からどんなこわい仕打ちを受けるか分かったものではない。

快くその家の祖霊に迎え入れてもらうために、祖廟で儀式をおこなった。

それを表しているのが「安」。

そのために、ここでも清めのお酒をふりかけている雫が「安」の古字にも残っている。



これによって、以後、その家のものとして祖霊に守ってもらい安寧に暮らすことができた。

それで「やすらか」の意味となる。

日本語の「値段が安い」というのは宛て字で、元々の漢字にはその意味はない。

リヴァイに任せておけばひとまず安心
進撃の巨人

2013年12月20日金曜日

女性の体のシンメトリー

昨日のつづき。

男性は女性の体のどのパーツのシンメトリー度をみれば、その女性がよい遺伝子をもっているかわかるか、それが分かれば伴侶を選ぶのにとてもよい。

人類の場合には哺乳類としては例外的に、男性も女性を選ぶし、女性も男性を選ぶ。

通常は、オスはメスに選ばれるだけの一方方向。

その理由は、

人類は赤ちゃんが超未熟児状態で生まれ独り立ちするのに時間がかかる

男性(父)も長期間に渡り子育てを手伝わざるを得ない

一夫一妻の婚姻関係とならざるを得ない

男性も女性を選ぶ

という因果関係。

ツバメ話題の時に紹介したように、ツバメのメスはオスの尾羽のシンメトリーをどうもオスを選ぶ際の決め手にしている。

尾羽は第二次性徴時に発達する。

そう、第二次性徴時に発達する器官こそ、異性にアピールする格好の看板になる。

人類の場合にも第二次性徴時に、男の子は男らしく、女の子は女らしく変身を遂げる。

中でも女性の第二次性徴時に発達するところと言えば、そう、バスト、である。

実は人間の女性のバスト(おっぱい)は、生物学的にみれば異常な器官である。

我々が、象の鼻がやたら長かったり、キリンの首がやたら長かったり、他の動物に比べて極端に巨大化して異常だと感じるのと同様に、人類のメスのおっぱいはかなり異常。

こんなに乳房が発達している動物は他にいない(ホルスタインのように品種改良された牛はさておき、だ)。

それも大きいからと言って、ホルスタインのように乳をたくさん出せる訳ではない。

象の鼻が長いのはちゃんと個体の生存に以前寄与していたと考えられているし(象の祖先は水棲動物だったので鼻は当時シュノーケルのような働きを果たしていたのであろう)、キリンの首が長いのは高いところの葉を食べるため。

以前のブログで紹介したように、女性のおっぱいの大きさと乳の出の良さには相関はない。

乳房の9割は脂肪組織で、乳腺はたったの1割。

http://ushitaka7.blogspot.jp/2012/11/blog-post_26.html

そう、女性のおっぱいは、機能とは関係のない見かけ倒しの産物なのである。

男性の気を引くためのディスプレー用の器官なのである。

その女性の乳房に生物学者が着目して、そのシンメトリー度と遺伝子の良さとの関連が調べられた。
(つづく)
モノクマのシンメトリー度もハンパない
ダンガンロンパ

シンメトリーは原因ではなく結果!

きのうのつづき。

体のシンメトリーがオスの遺伝子の良い指標になることは分かった。

でもそれをメスがその指標を見極めてオスを選別しているかどうかはまた別問題である。

メスは別の指標をみてオスの遺伝子の優劣を選んでいて、たまたま、それがシンメトリーの高いオスになっているという可能性だってある。

それを検証するために、ソーンヒルは、わざとシリアゲムシのシンメトリーの高いオスの前翅を多少切断し、左右アンバランスにした。

つまり、遺伝子は良いオスだが見た目はシンメトリー度は低いというオス。

しかし、メスはシンメトリーが人為的に下げられたオスも関係なく選んだ。

つまり、メスは体のシンメトリーをみていたのではない。

では何を見ていたのか?

それは、オスが発するフェロモン。

良い遺伝子をもつオスからは良いフェロモン(よりメスをまいらせる)がでるようである。

結局は、メスはオスの出すフェロモンによりオスを選別していて、いいフェロモンを出すオスはいい遺伝子をもっているが故に体つきもシンメトリーだった、というオチ。

フェロモンの分泌腺をアロンアルファで塞いでしまうとメスはオスを選べなくなってしまった。

一方、人間の場合はシリアゲムシと違って、視覚で異性を判断することが多い。
(ヒトの場合にもフェロモンが好みを左右することはあるようだが)

ヒトの場合のシンメトリー、どこのパーツのシンメトリーが大事なのであろうか?
(明日につづく)

新展開のキルラキル
このアニメ、どこがツボ(大事)なのか
いきおいだけなのか???

2013年12月19日木曜日

メスはどのようにオスのシンメトリーを測定するのか?(´・ω・`)

シンメトリーな程、生物個体の質が高いのはわかった。

つまり、メスはシンメトリーなオスを選んでおけば間違いはない。

しかし、一ミリにも見たないような体の左右の差をメスはどのように検出しているのであろうか?

「ちょっと、そこのオス、じっとしてなさい!左右均等かどうか見にくいじゃない!」

とオスをじっとさせて観察、測定するわけにもいかない (^-^;

そこで研究者は考えた。

メスは体のシンメトリーを見ているわけじゃないのでないか?

言ってしまえば、シンメトリーも遺伝子のよさ、発育のよさの一つの指標にすぎない。

つまり、大元は遺伝子のよさ。

遺伝子の良さをアピールする他の指標があれば、シンメトリーを見ずしても遺伝子の良さが推し量れることになる。

BはAと相関する(Aが遺伝子に相当する)。

CはAと相関する。

ならば、CはBに相関する、ことになる。

というわけで、それを確かめる実験がシリアゲムシを使って行われた。
(明日につづく)

シンメトリーが高いと言われている(らしい)香椎由宇
どうでしょうか?

2013年12月17日火曜日

喧嘩も寿命もシンメトリー

今回採上げる生物はシリアゲムシ。


これを使って、オスの喧嘩の強さとシンメトリー度の相関が調べられた。

すると40回の対戦のうち、33回でシンメトリーな方のオスが勝った。

ちなみに体の大きさはそれに比べれば相関はなかった。

さらに、寿命に関しても調べられ、シンメトリーなオスほど長生きだという結果になった。

つまり、シンメトリーなオスほど、

(1)喧嘩は強い
(2)メスにモテる
(3)長生きする

いいことづくめじゃん!

スゴイゼ、シンメトリー!!(・∀・)ノ

あなたも、今すぐ鏡にGO!

脅威の非シンメトリー!(笑)
あしゅら男爵

2013年12月16日月曜日

チェルノブイリのツバメ事情

先日のツバメの尾羽の研究はデンマークの研究者メラーが行った。

この研究から見えてきたのは、ダニというストレスに対して、オスの尾羽の長さとシンメトリー度が敏感に反応する、ということ。

オスの尾羽の長さがのびるのは、オスの第二次性徴時、もしくは換羽期である。

つまり、ツバメの場合に第二次性徴はストレスに弱いということだ。

この結論をさらに検証すべく、次に彼が調べたのがチェルノブイリでのツバメ。

ご存知のように旧ソ連(現在のウクライナ)のチェルノブイリで1986年に原発事故が起こった。



放射能によりそこに棲む生物(残念なことにヒトも含めて)の遺伝子が傷つけられた。

チェルブイリの事故の前後でツバメの尾羽が調べられた(事故前のサンプルは標本)。

その結果、事故後にオスの尾羽は短く、シンメトリー度も悪化した。

つまり、オスの尾羽はここでもストレスに弱いことが示された。

尾羽をきちんと成長させるのには、いい遺伝子(いい素質)といい環境(餌をたくさんたべるとか、ダニにやられないとか)の両方が必要なのだ。

ストレスに弱いシンジ君のシンメトリー度は?笑

2013年12月15日日曜日

こわい漢字(106) 如し、恕す

昨日のつづき

「女」を使った漢字として、「如し(ごとし)」の「如」がある。

昨日も述べたが、「女」は神前で跪く巫女を表している。

神に仕える御子を表している証拠に、「女」(巫女)に「口」(祝詞を入れる小箱)を横に置いたものが、「如」である。



その時、神からの下されたお告げ通りに振る舞わなければならない。

そのため、「ごとし」の意味が生じた。

その「如」の下にさらに「心」をつけたのが「恕」で、ゆるす、と読む。



寛恕の心、とかいう風に使う。

「恕」は神意を推し量ることから、他人の心を推し量ることで、ゆるす、おもいやり、の意味が生じた。

普通の魔法少女のごとくないまどまぎ

2013年12月14日土曜日

こわい漢字(105)女

「女」は女性が跪いている形を表した象形文字。

古来、これは女性が男性(夫)にかしずいている形、と考えられていた。

まあ男尊女卑的な考えだ。

儒教の国、中国ではさもありなん、と思うかもしれないが、漢字が作られたのは、孔子が儒教を広めた春秋戦国時代の遥か昔の殷の時代。

実は、女性が跪いていたのは夫に対してではなく、神に対してであった。

それを如実に示す「女」の古形が残っている。

その字には、女性の周りに雫がつけられている。

これは別に、雨降る中で女性が跪いているわけではなく、清めのお酒をからだに振りかけてもらっている姿だ。



つまり、この女性は体を清めて神前に跪き神に祈りを捧げている姿である。

つまり、これは神に仕える巫女を象ったものである。

ヤレヤレ、また巫女か(笑)

古代中国人の巫女好きのおかげで、「女」という漢字が生まれたのだ。

巫女好きじゃないのでネタはそんなにないす
神無月の巫女
KOTOKOの歌は神ww

ツバメの尾羽のシンメトリー

ツバメの尾羽はオスの方が長く、尾羽の長いオスの方がよくモテる。



ハンディキャップ理論から推論するに、オスの尾羽の長さはオスの健康や身体能力を代弁していると考えられる。

実際にそれが検証された。

ダニを巣にこっそりと忍ばさせる、もしくは巣を殺虫剤処理してダニ退治した。

その結果、ダニにやられたオスの尾羽は短くなり、ダニの害が少なくなったオスの尾羽は長くなった。

つまり、オスの尾羽はオスの健康度を的確に反映しているということが実験的に確認された。

さらに、その際に、左右の尾羽のシンメトリー度も測定された結果、

ダニにやられたオスのシンメトリー度は低くなり、ダニの害が少なくなったオスのシンメトリー度は高くなった。

つまり、オスの尾羽のシンメトリー度もオスの健康状態を反映していることが明らかになった。

そして、面白いことに、尾羽のシンメトリー度の高いオスほどよくモテる。

つまり、メスは尾羽のシンメトリー度をみて、的確にオスの健康状態を判断して、オスを選んでいることが示唆されたわけだ。

アニメは最初の2,3話では的確に判断できないことが多い
境界の彼方、微妙ww

2013年12月12日木曜日

馬主になりたい人へ (・∀・)ノ

動物の身体能力と身体のシンメトリー度には相関があることが判明してきた。

イギリスで競馬馬を用いて、それが調査された。

馬の各部位の計測がなされた。

前脚、顔、耳のながさ、歯の長さと幅、鼻孔の幅、頬骨と耳までの距離、頬骨と口までの距離。



その結果、やはり走る能力と身体のシンメトリー度には相関があった。

一番相関があったのは、意外なことに脚よりも顔のシンメトリー度、その中でも最もよい相関があったのは、頬骨と口までの距離、だった。

ということは、馬主になりたい人は仔馬の頬骨と口までの距離のシンメトリー度をチェックしたら、将来予測がある程度可能ということ。

人間でも同じはず。

オリンピック選手を子供の頃から育てるのであれば、小学校ではかられるべきは、身長、体重、よりはシンメトリー度、てことになる。

でもシンメトリー度の低い子はすでに将来、サッカー選手!とかの夢は捨てなきゃならない、現実。

身体能力から推し量るにかなりのシンメトリーの高さ、多分
シャナ

2013年12月11日水曜日

シンメトリーと男女の相性

昨日のつづき

その後、そんなソーンヒルは生物の「シンメトリー」とモテ度の研究をおこなった。

しかし、その内容を竹内久美子は自著の中で嬉々として語っているのだが、このブログではそのほとんど伏せ字にしたいくらい書くのもはばかれるような調査。

大学の学生ボランティアに頼んで調査を行ったのだが、女性はどんな男性が相手だとよりXXXかという調査。

その調査方法がエグい。とても日本ではできそうもない。
興味のある方は『シンメトリーな男』をお読みください、(^-^;

その結果、わかったことは、

男性の年齢、出身階級、将来の収入の見込み、頭の良さ、も相関がない。

相関があったのは、男性のシンメトリーだった。

足、足首、手、手首、耳の長さと幅、の左右の差。

通常、我々は微妙に左右対称からずれている。

そして、その結果、女性は男性のシンメトリー度が高いほど、受精しやすいことも示唆された。

一方、女性自身の年齢、出身階級、将来の収入の見込みに加えて、シンメトリーも関係なかった。

しかし、我々はどのようにしてそんな微妙なシンメトリー度を判断しているのだろうか?
相手をみるときに、この人は左右対称だな、とか思って接してないし(笑)
(つづく)

シンメトリー高っ!!ww


2013年12月10日火曜日

ヒトとガガンボモドキのレイプ

きのうのつづき

ソーンヒルはガガンボモドキのオスメスの交尾の研究をしていた。

そこで見つけたのが次の現象。

メスにプレゼントする餌がとれないオスは、最後の手段としてメスをレイプ(メスの同意を経ない力ずくの交尾)した。

レイプは恵まれないオスの最後の手段なのだ。

その後、ソーンヒルはこの現象に興味をもち、これがヒトでも認められるのか調べた。

結果、人間の場合でも状況は同じだった。

レイプ犯の多くは、
1. 若く(まだ財産も少なく)、
2. 社会的にも恵まれず、
3. ルックスにも恵まれず、
正攻法では女性を獲得することは難しい状況の者が多かった。
(こういう人が必ずレイプするというわけではない、もちろん)。

被害に遭った女性の多くは、最も妊娠しやすい年齢の20代半ばである。

それは、レイプの生物学的目的が、女性を妊娠させることにあるという事実を改めて示唆する。

ちなみに、男が結婚相手の理想としているのはもう少し若い年齢となるが、それはこれからたくさんのこどもを持続的に産んでもらうためである。
(レイプは持続的には行われないから)

ここまではソーンヒルさんの研究だが、ここで私からの質問。

なぜ、多くの動物のオスはレイプをしないか?

レイプによって失うものがあり、それとのプラマイを考えてレイプするかどうかを考えているはず。

人間社会なら、レイプ後に捕まればそれ相応の社会的制裁を受ける。

では、ガガンボモドキ社会では?

だれが以前、レイプしたのかはわからない。

レイプしようとした、メスに手ひどく痛めつけられない限り、オスはレイプした方が得である。

おそらく、レイプしようとするガガンボモドキにも何らかのペナルティーがあるのであろう。誰か研究してくれ。

アニメをみる年齢も20代半ばがピーク?

2013年12月9日月曜日

プレゼントは大きくなくちゃダメ!

からだの「左右対称」のシンメトリーは性淘汰(モテるかどうか)に大きく関係する。

竹内久美子は『シンメトリーな男』(新潮文庫)でその話題を採上げている。


その分野の研究者であるランディ・ソーンヒル。


彼は学生時に、ガガンボモドキの交尾を研究した。



ガガンボモドキのオスはメスと交尾するために、捉えた餌をプレゼントする。

メスは喜んでプレゼントをもらい、オスに交尾を許す。

しかし、メスにとってはいい遺伝子をもったオスの遺伝子だけを受け入れたい。

いい遺伝子をもったオスというのは、とりあえずは大きな餌を捉えることのできる、体格と体力と運動性をもったオス。

ガガンボモドキの場合には、5分以下の交尾だと受精まで至らないことが多い。

つまり、小さい餌だとメスは早く食べ終わってしまって受精にはいたらない。

そう、小さい餌しかもって来られないようなオスに対しては、とりあえずプレゼントをもらう手前、交尾は許すが受精はさせない。

大きな餌を持ってきたオスに対してだけ、その精子を受け入れ受精に至る。

男はつらいよ、トホホ。

セイバーにはたくさんご飯を盛らないとw
Fate/staynight

2013年12月8日日曜日

こわい漢字(104)誤り

昨日のつづき。

巫女がエクスタシー状態になり神を楽しませるために踊っている姿を象った漢字である「呉」と「娯」。

どちらも「たのしむ」と訓読する。

今回はその関連語である「誤」。

神に捧げる祝詞と刺青用の針を組み合わせた「言」。



エクスタシーも最高潮に達すると意味の分からないことを口走るようになり、正常ではなくなる。

つまり、正しくない、間違ったおかしな言動をする。

そのため、「あやまる」という訓読になった。

アニメ好きに対する世間の誤った認識
キルラキル

2013年12月7日土曜日

こわい漢字(103)娯しむ

今回も巫女関連の漢字(笑)

「呉」。正字は「吳」

巫女が頭を傾けながら踊っている。



肩に乗っている「口」は神に捧げる祝詞をいれるための器。

つまりそれは、神のために踊っていることを意味する。

神を楽しませるために。

「たのしむ」という意味になる。

そして、娯楽の「娯」の方が今日は使われる。

これはこの巫女は女ですよ、と念押ししている。



誰も巫女が男とは思っていないから大丈夫ですけど笑

娯楽の王様、アニメ!
進撃の巨人