あるひ とうさんの ふわふわさんが、 「きょうは さきゅうや かいのある おおきな うみに いくんだよ。いきたいひと だあれ?」といいました。
と、うさこちゃんをお父さんが海に誘います。
子供には何の違和感もない話しだが、やはりこれはおかしい。
ウサギが会話している件ではなく、お父さんがいる件である。
猫でも犬でもお父さんは子育てしない。
なぜ、猫、犬、ウサギは父親が子育てをしないのか。
遺伝子的な父親はいても、子育てに参加する家族を構成する父親というものは彼らには存在しない。
メスの場合、自分がお腹を痛めた子は絶対自分の遺伝子を受け継いでいる。
それに対して、残念ながらオスにとって産まれて来た子供が絶対自分の子供であるという確証がない。
そのため、オスは自分の子か分からない子供の子育てに協力しない。
メスは必ず自分の子供であるという確証はある代わりに、子育ての義務を負う。
残念ながら、ピーターラビットのようにウサギは母子家庭なのだ。
(お母さんは、お父さんはマクレガーさんにつかまってパイにされたと言っているが、お父さんが積極的なイクメンだったかは明かされてはいない)
では、なぜ人の場合、お父さんが子育てを手伝うのか?
(手伝うというと主体的にやっていなさそうな言い方になるが、以下に述べるように事実その通りなのである)
基本的に子育てをする動物はメスが子育てをするが、どうしても必要とあらばオスの手も借りたい、という局面が生じる。
分かり易い例としては、ツバメ。
http://shirakawanosato.sakura.ne.jp/album/bird/bird1/tubame.html
ツバメは蚊や蠅などの昆虫を飛び回って集め子育てをするが、当然、何匹もいる子供を育てるに十分な餌はメスだけで集めるのは大変である。オスが手伝ってくれれば、メスだけの場合の2倍の数の子供を育てることができる。オスにもメリットがある。
その場合オスは自分の子供との確証を得るために、そのような動物では一夫一妻性をとる。
メスにとっては、この子はあなたの子です、とオスに信じてもらえるような信頼関係を構築することが重要である。
ヒトの場合、赤ちゃんはお母さんよりお父さんに似る傾向があるという調査結果が出ている。
これは子供にとっても「おとうさん、僕(私)は間違いなくあなたの子供です」とお父さんに訴えかけて、子育てに積極的に参加させるためと解釈されている。
女の子が産まれて、看護師さんから「お父さん、そっくりですね」と言われようものならお父さんはメロメロになる(笑)
そのうち、十分お父さんの信頼を子供が勝ち取った頃に、段々と子供はお父さんに似る努力をやめてお父さんにもお母さんにも均等に似てくるようになるという。
なんという小賢しさ、というなかれ。
子供も必死なのだ。
お父さん、子育てに参加しましょう。
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