2013年5月2日木曜日

「お返し戦略」が陥る罠

昨日のつづき

「お返し戦略」、相手が協力的に振舞う時にはこちらも協力するが、相手が一度裏切るとそれに対して報復する。


最強だと思われたこの「お返し戦略」にも弱点があった。


もし不用意になされた相手の過ちを許さないなら、その後は泥沼の報復合戦に陥りお互い悲惨なことになる。

具体例を挙げる。

北アイルランドは現在はイギリス領になっているが、独立運動が活発でテロが堪えない。

以前、北アイルランドIRA(アイルランド共和軍)という過激派が英国兵を狙って撃った弾が罪のない傍観者を殺してしまったことがある。
それにより、復讐合戦に火がついてしまった。



相手のミスによる過ちを許さない「お返し戦略」は、このようなありがちな状況下では二流の戦略となる。

我々もふと口をついて出てしまった言葉が友人を傷つけ、それにより友達との間に隙間風が吹くようになった、という経験は誰しももつことであろう。

世の中はこのようなミスがしばしば起こるものであるという前提に立った時に、ではどのような戦略がより賢い戦略と呼べるのだろうか?

それが「寛大なお返し戦略」と呼ばれるもの。

この戦略は相手の一度きりの過ちは「しばしば」赦してやる。

相手の一度の過ちを「いつも」赦してやる戦略、は搾取されるだけだったが、無作為に約三分の一の確率で赦すやり方は報復合戦の悪循環を断ち切るのに非常に有効であり、かつ裏切り者に搾取されるのも防ぐことができた。

人間、時に相手を許してあげることが重要なんだなぁ (^-^)
(でもレポートの期日はちゃんと守って出してね、笑)


しかし、この「寛大なお返し戦略」も対戦する相手によっては安定した戦略ではないことがその後判明したのだ。

(次回にさらにつづく)

へうげもの、信長
部下の失敗を許さない上司の末路はこんなもんか


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