2014年2月7日金曜日

ミトコンドリアDNAの変異の速さ(3)

昨日のつづき

ミトコンドアDNAの変異が子孫に伝わるためには、まず女性でそれが起きなければならない。

なぜなら、ミトコンドリアは女性の卵子由来でしか、子供に伝わらないからである。
(精子は核DNAは卵子に渡すがミトコンドリアは卵子に持ち込めない)

それも女性の生殖細胞系で起きなくてはならない。

体細胞で変異が起きてもそれは子供に伝わらない(それは核のDNAについても同じ)。

しかし、女性の生殖細胞系が分裂する度に新しい細胞に持ち込まれるミトコンドリアはほんの少ししかないようなので、もし新たなDNAの変異をもつミトコンドリアがその狭き門をくぐり抜けられたら、新しい細胞内のミトコンドリアDNAの変異が大勢を占められることになる。

女性の生殖細胞系は24回細胞分裂するので、このような機会が24回あることになる。

しかし、やはり、次の世代に変異遺伝子が伝わることはまれだ。

サイクスは過去におけるミトコンドリアDNAを再検査することで、人類の1. 5%のひとがヘテロプラスミーであることが判明した。

その変異が現れて、その変異に完全に置き換わるのに6世代かかることも分かった。

変異が広がるとは限らず、消失してしまうことも勿論ありうる。

結局、その研究を通して算定したところ、ミトコンドリアDNAの変異の速度は2万年に1変異ということがわかり、以前の前提が間違っていないことが明らかになった。

メデタシ、メデタシ、と (^ ^;

消失は御免被りたい

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