2013年10月30日水曜日

働かないアリの気持ち

昨日のつづき、『働かないアリに意義がある』より。

人間社会なら、大きな組織では階層的管理システムのおかげですみやかな情報伝達、意思決定がなされ、緊急事態にも対処できる。

しかし人間のような、複雑な脳、社会構造を持たないアリやハチが、巣をつくったり、餌を集めたり、育児をこなしたり、どのように適切な分業社会を形成いるのかはこれまで大きな謎だった。

必要な仕事に必要な個体数がどのように配置されているのか。

人間では、部下からの情報がきてそれを上司が適切に判断する。

上司のいないアリではそれを個々の働きアリの総体で対処する。

ではどのように??

それを説明するのが「反応閾値(いきち)」。

ミツバチの巣の内部温度が上がりすぎると幼虫が死んでしまうため、そのときミツバチは羽を振るわせて風を起こして温度を下げようとする。

しかし、横で羽ばたきしているハチがいるその横で、ボォーとしているハチがいる。

そのハチは「他のひとがやってくれるからわたしは休んでいよっと」

と思っているのではないく、

「まだ、羽ばたきしてあげるほどの温度じゃないっしょ」

と思っているのだ。



ヒトでも、暑さに敏感な人もいれば鈍感な人もいる。

しかし、その鈍感なミツバチもさらに巣の温度が上がってくると、そろそろ羽ばたきしよっか、となり羽ばたきを始める。

ある刺激(この場合は温度)に対しての、生物個体の反応の良さ悪さが「反応閾値」。

閾値が低いというのは、刺激に対して敏感に反応する、ということ。

ここで疑問が生じる。

ミツバチの個体が全員、刺激に敏感な方がよい方がよくはないだろうか?
(つづく)

「この味は! 暑がりだな、オマエ!!」
ジョジョ

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