2013年11月12日火曜日

裏切り者の出現と社会の衰亡

社会が発達すると、そのシステムを利用してただ乗りをしようとするやつが出現する。

自分は働かずに利益だけをむさぼろうとする。

そのような者を英語では「フリーライダー」という(まんま)。

このフリーライダー自身は、他の個体より利益をあげるため、進化的には有利になるため、そのようなフリーライダー的な遺伝的変異をもった個体が集団内に出現すると、集団中にあっという広まる。

しかし、フリーライダーが増えすぎてしまうと社会が崩壊する。

人間社会で言えば、みんなが働かず、税金も払わなくなるようなもの。

実は、観察するとアリの社会にもそのような裏切り者(全く働かないもの)がいる。

自分は労働せずに卵を産み続けて、自分の産んだ卵を他の働きアリに育てさせる。

ではそのようなフリーライダーは上で見たようにはびこる筈なのに、なぜそうならないのか?

実は、フリーライダーが徐々に増えるとそのコロニーはやがて衰退し、他のコロニーにとって変わられるようだ。

しかし、またフリーライダーがいなかった集団中にそのうちフリーライダーの遺伝子変異が出現して、またその集団も滅びる。

どうやら、そういうことがアリの社会では繰り返されているようだ。

ようだ、というのもまだこれをアリの社会で長いスパンで追跡調査した研究がないからだ。

その代わりに細胞性粘菌という生物では上記のような例が見つかっている。


細胞性粘菌

細胞性粘菌も社会生物学に適したモデル生物である。
(明日につづく)

ライダー、Fate/Staynigth


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