2013年11月8日金曜日

目立ってやるぜ!!

今日は働きアリの話を休んで、Natureの今週号からの話題を。

若い男の中に奇抜な格好するものはいつの世にもいる。

かぶきものもそう。

(傾奇者・歌舞伎者)
戦国時代末期から江戸時代初期にかけての江戸や京都などの都市部に現れた異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たち。マンガでは前田慶次が有名。

http://ja.wikipedia.org/wiki/かぶき者


人の眼を引いて目立ちたいのだろうが、なぜ目立ちたいのかというと、自己アピール、「今、オレはここに生きている!みんなオレをみろ!」ということに集約されようか。

じゃ、その目立つことで生存に有利になるか?

例えば、お金がたくさん稼げるようになる、とか。

しかしそれだけで、モデルとして生きていけるかというとそんな甘くはない。

そうではなく、男に目立つ服装をさせる心理は、性淘汰にあるのではないかと考えられている。

つまり、目立つことにより女性の眼を引き、それにより生殖活動が有利になるのではないか、ということだ。

その仮説が今回、グッピーを用いて調べられた。

グッピーは、個体個体で異なる模様をしている。



そこで、他と異なる体の模様をしている(目立つ)オスが本当にモテるのかが調べられた。

進化生物学: 野生グッピー個体群で見られる希少な雄の配偶優位性
Mating advantage for rare males in wild guppy populations    pp108 - 110

この論文は、見た目の珍しいオスがモテるということを明らかにした。

(以下、論文要旨の抜粋)
遺伝的多様性を維持する過程の解明は進化生物学の積年の難問であり、病気に対する抵抗性、環境変化への応答、および個体群の存続を予測する上でも重要である。グッピーでは雄の体色パターンが多様かつ遺伝性であり、これはほぼ間違いなく既知の形態的多型の中で最も顕著な例の1つである。今回我々は、希少な体色パターンの雄の繁殖適応度がより高いことを明らかにした。ありふれた体色パターンの雄と比較して、希少な体色パターンの雄では獲得した配偶相手の数も残した仔の数もより多く、過去に報告されているとおり生存率も高かった。

仮説が裏付けられた。


すると、次に新たな疑問が生じる。

もし目立つことでメスにモテるならば、人の場合には服装を変えることで簡単に目立つことができるので、男は全員個性的なファッションに走ってもいい筈。

そうなっていたいということは、人の場合(日本の場合?)、目立つことによるデメリットが何かしらあるのだろう(周囲から敬遠されるとか)。

グロさが目立つ

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