2013年11月1日金曜日

働きバチの全体主義

(昨日のつづき)

人間なら「じゃ、今度はオレ休むわ」といって、順番で休みを公平にとるところだが、アリやミツバチの場合には、反応閾値に従って、よく働くやつは仕事の少ないときにも働き怠けるやつはいつでも怠ける、となる。

これは不公平だ!

と人間なら思うだろう。

しかし、アリやミツバチの社会は我々とは異なり血族社会。

働きアリ、働きバチはコロニーに君臨する一匹の女王の子供であり、みな血を分けた兄弟である。

いやいや、いくら血を分けた兄弟であっても、アイツだけ怠けるのは許さん!(`Д´)

となるところだ、人間の場合には。

確かに兄弟の血縁度は1/4で自分の方が兄弟より4倍かわいい筈である、遺伝子(DNA)的に言って。

働きアリ、働きバチは特殊な性決定のしくみをもっているので、この血縁度が兄弟間で少々変わるものの、それよりは、自分も兄弟も子供を残せないのが決定的に違う。

コロニー内で卵を産むのは女王ただ一匹だけ。

多細胞生物で喩えれば、子孫に遺伝子を渡せる女王はいわば「生殖細胞」で、子孫に遺伝子を渡せないワーカー(働きアリ、働きバチ)は「体細胞」である。

アリ、ハチのコロニー  ↔ 多細胞生物 
   女王                   ↔   生殖細胞
  ワーカー                  ↔     体細胞

自分の遺伝子を残すために、体細胞は身を挺して生殖細胞の遺伝子が次世代に伝わるように協力する。

ワーカーの存在がそのようなものであれば、ワーカーは自分のことを考えずに全体主義的な考え方をすることになる。

日本人は世界から「働きバチ」呼ばわりされているが、なるほど会社に忠心を誓って全体主義的に会社に尽くすところは、「働きバチ」、か(笑)

それでは、全体主義的に考えるとして、常に仕事をせずにぶらぶらしている個体といつもせっせと仕事をする個体があるというのが、コロニー全体にとって最適解なのであろうか?
(つづく)

アニメでブラブラ、これ正義!
ダンガンロンパ




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