2013年11月26日火曜日

ミトコンドリア性悪説

今日から、老化の話を少々。

老化の仕組みを説明する仮説はいくつかある。

そのうちの最右翼は「活性酸素による老化」である。

生物は、しばしば車に例えられる。

車は使えば傷む。

人も生きていれば細胞が傷む、というもの。

その傷みの原因の主要因と目されているが「活性酸素」。

酸化力の強い活性化した酸素分子種のことで、小学校で習う過酸化水素(H2O2)も活性酸素の一種。

この活性酸素の出所の90%はミトコンドリアである。

ミトコンドリアの呼吸鎖で酸素が使われるが、そのうち数パーセントが活性酸素になってしまう。

つまり、生物が生きるために呼吸をすることにより、不可避的に細胞が傷む。

これが細胞の老化を引き起こし、個体の老化へとつながる。

そしてその先に細胞の死、ひいては個体への死が待っている。

生きることが死へのカウントダウンになっているという、なんとも皮肉なシステムなのである。

この「ミトコンドリア活性酸素性悪説」を検証するために、ミトコンドリアの中で発生する過酸化水素を消去するカタラーゼを強化したマウスをつくった。

そうしたら、そのマウスが長生きすることが明らかになり、この仮説が支持された。
(明日につづく)

息をもつかせぬアニメには、呼吸が止まり長生きする効果が(・∀・)ノ
キルラキル、絶賛放映中!!

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