1949年、彼はネコの神経細胞を観察していたところ、細胞核内に黒い斑点が見られることに気がついた。それもメスネコの細胞だけに。
その後、ヒトでも女性の細胞だけにそのバー小体が見つかった。
女性細胞のバー小体
http://altair.sci.hokudai.ac.jp/infgen/nsmb2013/
女性の細胞にはX染色体が2本ある。
そのうちの1本が不活性化することで、X染色体は1本しか使われないことになる。
このため女性の細胞中でも、もともとX染色体を1本しかもたない男性の細胞と同じく、細胞で使われるX染色体は1本になる。
染色体の数が1本多いだけで致命的になることは、ダウン症候群をみれば分かる。
つまり、X染色体の数合わせのために女性細胞のX染色体は眠らされるのである。
さらにマーリー・バーは、興味深いことを見つけた。
クラインフェルター症候群のヒトの核にもバー小体を見つけた。
クラインフェルター症候群の患者さんは、XXYの性染色体を持つ。
異常なXXをもつ卵子にY染色体をもつ精子が受精したためだ。
その場合には、Y染色体をもつが男性になるが、XXのうちの1つが不活性化する。
ただ、クラインフェルター症候群の男性は、女性的な特徴が第二次性徴時に現れることもある。
見崎鳴と藤岡未咲
Another
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