2012年10月1日月曜日

ミツバチ、アリの超利他的社会

ミツバチやアリで我々がよく見かけるのは、働きバチだったり、働きアリ。



彼らは自分自身では子孫を残さずに(繁殖せずに)、コロニーの女王の産む子供を育てるだけだ。

このような生物を真社会性(超社会性)の生物と呼ぶ。

自分が産む育てるよりも女王が産んだ子供を育てる方が自分のDNAがより効率的に残せることができる場合に限り、この社会形態が成り立つ。

自分が産むより効率的に、なんてことがあり得るのか?

実は、これらの真社会性昆虫は変わった遺伝をする。

メス(女王バチと働きバチになる)は人間と同様に、染色体セットを2つもつ二倍体(2n)であるのに対して、オスは未受精卵がそのまま孵化して染色体セットを1つしかもたない一倍体(n)となる。

このため、ややこしい話しながら働きバチは自分で産んだ子供の血縁度は0.5であるが、女王バチが産んだ自分の妹は血縁度0.75となる。

つまり、自分で子供を産むより、女王に妹を産んでもらう方がお得なのである。

http://ja.wikipedia.org/wiki/血縁選択説


http://www.google.co.jp/imgres?q=ハチ%E3%80%80アリ%E3%80%80半数体&um=1&hl=ja&safe=off&sa=N&rls=ig&biw=1093&bih=686&tbm=isch&tbnid=Qh4PrVwCyDHYgM:&imgrefurl=http://d.hatena.ne.jp/NATROM/touch/20080219&docid=28UBZFBMoJ0rcM&imgurl=http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/N/NATROM/20080219/20080219173018.gif&w=358&h=310&ei=rtdWUNu3DKaemQWK1YHYDQ&zoom=1&iact=rc&dur=378&sig=115776092226636145016&page=1&tbnh=143&tbnw=165&start=0&ndsp=14&ved=1t:429,r:4,s:0,i:83&tx=42&ty=94

この理屈では弟は血縁度0.25となるが、女王が弟をあまり産まなければいいだけの話し。
実際に、メス(働きバチ)はオスより多く産まれる。


哺乳類はこんなことはないでしょう、と思われていたが、例外が1970年代に見つかった。

アフリカのソマリアにすむハダカデバネズミ

http://ja.wikipedia.org/wiki/ハダカデバネズミ



現在哺乳類で唯一見つかっている真社会性の動物だが、見た目はグロテスク(きもかわといえるか?)。

なんと、同一コロニー内の平均血縁度が0.81と非常に高い!

これは、兄弟の0.5と一卵性双生児1.0の間に位置する。

両親が血縁関係にないとこれほど高くならない。


通常の生物では血が濃すぎると劣性変異が揃ってしまって子供が弱くなったり奇形が産まれやすくなるので、それを避ける傾向があるが、ハダカデバネズミはそういうデメリットを乗り越えて血族結婚を続けてきた動物だと考えられる。

そこまで血が濃くならないと本当の意味での利他的な行動はみられないというお話。

きもかわのせんとくんも多分真社会性動物

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