2013年6月9日日曜日

こわい漢字(51)従、背

今日は昨日の続き。

「人」を使った漢字。

「従う」とその反対の「背く」。

「従」の旧字は「從」、さらにその元の字は「从」。

ある人が前の人と蹤き従って歩く形。


「彳」(テキ、たたずむ)は十字路の左半分。「止」は足を表す。それを併せたものが「辵」(チャク)。

「辵」は行きつ止まりつしながら進むこと、あるいは急いで行くことを表す。
「辶」(しんにょう)の元の形でもある。

「从」にこの「辵」がついて「從」となった。


「从」とは逆に、二人の人が逆向きに歩く様を表したのが「北」と「背」。

「敗北」の「北」には逃げる、背くという意味がある。

いかにも仲の悪い二人を表している(笑)




それに体を表す月(にくづき)をついて生まれた「背」は、そむくの意味に加えて、「背中」を表すことに。二人が背中合わせに立っているからであろう。



ファンの期待に背いたエヴァQ、乙!

2013年6月8日土曜日

こわい漢字(50)人、比

なぜ象形文字である漢字が三千年以上使われ続けられているのかは自明ではない。


それは、象形文字とはいえ、漢字が極めて単純な線で書かれるようなものであったためである。

例えば、「人」はたった二画でかける線で表される。


同じ古代エジプトで使われていた象形文字であるヒエログリフはその後廃れた。
それは複雑な絵としての文字であったためである。



その「人」の由来だは、残念ながら、金八先生が言うような「二人が人間が支え合う形」ではない。


これは横向きの人間を模写した形。



二人の人が同じ方向を向いている状態を表したのが「比」。

並んだ二人を「くらべる」という意味になる。


なんて簡単! 
漢字は凄い!
古代中国殷の人達の創作力は凄い!!


現代日本のアニメ創作力も凄いヽ(*´∇`*)ノ
絶望先生/シャフト

うわさ話と人間の進化

人は噂話が大好きだ。

なぜだろう?(生物学的に)

2つ説があるが、今日はそのうちの1つについて説明する。

うわさ話というのは、会話を行っている両者の共通の知人について交わされる。

うわさは、新しくて、検証可能な情報でなくてはならない。

相手に「ホー」と言わせるうわさ話を仕入れるということは簡単なことではない。

共通の知人だから、聞き手の方が先に知っているかもしれないから。

もしそうでないとすると、話し手は、

① 聞き手が知らないニュースを先回りして知りうる有利な立場にあるのか
② 広いネットワークを持っているか
③ 秘密を知りうる特権をもっているか

ということになる。

つまり、うわさの話者の方が聞き手よりも総合的に社会的地位(うわさ市場において)が高いことを意味する。

つまり、うわさ話は、知らず知らずのうちに社会的地位の高さの誇示につながる。

つまり、うわさ話が性淘汰(男性からしてみたら女性にモテる)に有利に進化したことを示唆する。

これが「うわさ話=求愛」仮説である。

これから、人がうわさ話を「きく」ことを好む理由も分かる。

うわさをきくことは、情報を仕入れていることになる。

またうわさを伝えてくれる知り合いも情報源として重要である。


他人のうわさ話が得意げに話す男子、君は性淘汰的に適応的である!(・∀・)ノ

しかしこの説だけでは、じゃなぜ、女子の方がうわさ話が好きなのかという謎が残る。
(次回に続く)

と煽られても、あのQの後じゃ、いやはや…
いいうわさ希望!w

2013年6月6日木曜日

言語能力の間接的効果

昨日のつづき。

男性が意中の異性を獲得するために相手を口説く、これはいわゆる直接攻撃。

さすがの綺礼も自動車の直接攻撃にはやられる
Fate/Zero

しかし恋人を獲得するためだけなら、何もそれは直接攻撃だけが有効とは限らない。

間接攻撃もとても有効である。


以前ブログで紹介したように、男性が社会的名声や地位を求めるのは、多くの恋人を獲得したいと本能的な行動である。

http://ushitaka7.blogspot.jp/2013/05/blog-post_23.html


我々がもつ過剰な文法と莫大な語彙数はどのように生まれたか。

言葉を流暢に、美しく、さわやかに、ウイットに富み、力強く、雄弁に、操れる男性の話者は、その社会において社会的な地位を獲得しやすい。

会社トップや政治家は、弁舌が堪能でなければ務まらない。

そしてそれは繁殖成功と結びつく。


しかし、あくまでも言葉は自分の心の動きを伝えるための方便である。

内容がなく空虚な言葉が空回りするような人には魅力はない。

政治家の空虚な弁舌にはもうあきあきだ。

セイバー攻略には、間接攻撃(ごはん抜き)が効果的!
Fate/Stay night

2013年6月5日水曜日

人間が言葉を話せるようになった理由(仮)

地球上で人間程、高度な言語を操れる生物は他にいない。

なぜ、人間が言語を話せるようになったか(その合目性)の理由に関しては、様々な説がある。

例えば、狩りをする場合に合図に言葉が必要であったとか。

中でも有力な説は、男性が女性を口説くのに言語が発達したと言う説。

言葉による求愛は現在の人類にとっても、人生の核心といってもいい。

言葉にしなくてもわかるだろう、という男の思いとは裏腹に、女性としては、ぜっったいに、プロポーズの言葉は一生の思い出にもなる大事なもの。



最初に男性が気になる女性に声をかける時にも、ティーンエイジャーであればしどろもどろになり、とてもぎこちない。

うまく言葉が操れずに自分の気持ちが表現できなかった先祖にとっても、意中の女性に好意を示す時には、どもりどもりであったことであろう。

その際、うまく会話を操れる男性の方が女性にモテたであろうことは、想像に難くない。
(会話上手のチャラ男も昔からいただろう)

もし女性がそのような男性をより好んだとしたら、その性淘汰によって男性の言語能力は世代を経るうちにどんどん向上したことが想像できる。

しかしこの仮説の弱点は、「じゃどうして、女子の方が会話力が高いの?」という難問に答えられないことにある(笑)。

もしかして、昔は女子の方が男子を口説いていたのか??

それと、この手の議論で大事なのは、これがたとえ原因であったとしても、なぜ他の霊長類はしゃべれるようにならなかったのか(つまり、オスがメスを言葉で口説くことがなかったのか)、を説明できなければならない(人間の特殊性)。

*喋るための咽喉の構造が人間では発達しているのだが、喋ることで発達したのか、もともと発達していた構造を利用して喋れるようになったのかも謎。


らき☆すた
なぜ女子はエンドレスに会話が続けられるのか、男には謎

ヒトに残された性淘汰の証左

昨日からジェフリー・ミラー『恋人選びの心』(岩波)からトピックスを紹介している。




授業では、個体の生存にかかわるいわゆる「自然淘汰」と対比させて「性淘汰」を位置づけたが、本来は「自然淘汰」に含まれるものである。

ただ「自然淘汰」−「性淘汰」を表す「生存淘汰」に相当する良いタームがない。


我々の体、心、嗜好性、には先祖から受け継いでいる性淘汰の証左が数多く見出される。

次の特徴をもつものは性淘汰の産物であろうと考えてもよいものである。

(1)男女間で差のあるもの。

① 身体的特徴

男性のペニス、女性の乳房、臀部、etc。

ただし、性淘汰の産物と言っても必ずしも異性から好まれて進化したとは一概には言えない。

女性の乳房、臀部は男性から見て魅力的に見えると言うことは、男性が恋人選びの際にそれらを指標にしてきたことのよい証拠になりうる。

片や、男性のペニス(の特殊性)が女性の好みを反映した結果かどうかに関しては否定的な見解が優勢である。

人類のオスは他の霊長類に比べて大きなペニスを持っているが、それをもたらしたものは女性の好みというより、ライバルとの精子間競争に打ち勝つための乱婚制の痕跡ではないかと考えられている。

デューラー『アダムとイヴ』


② 嗜好性

我々は異性のきれいな、皺のない膚を好む。

それは、肌のきれいさが「健康」、皺のなさが「若さ」の良い指標になるからである。

また女子からすると、自分から背の高い男子を選ぶ傾向があるし、男子はその逆。


このような男女間の嗜好は、性淘汰を産み出し助長する。


(2)ある生物種で顕著な特徴。

勿論、「生存淘汰」によるものもあろうが、近縁種を比べた場合に、ある種で特に見られるものに関しては、性淘汰を疑って良い。

例えば、上記でいうと、女性の乳房の大きさ、男性のペニスの大きさは、近縁種と比べると際立っている。

それが生存にかかわっているという証拠が見当たらないとすると、それは性淘汰で進化したと考えてもそう間違えではない。

生物の形や性質が異性の好みで変化させられてしまうという「性淘汰」って、本当に恐ろしいww

本当に恐ろしいものって何?

2013年6月4日火曜日

誠実なパートナーシップを築くため

ヒトは一夫一妻制を旨とする。

我々が完全ではないにせよ、性的に忠実にいられるのは、我々の祖先が、忠実でない人間とは別れ、忠実な人間と一緒にいることを好んだ結果である。

さらに、パートナーの性的不誠実に対して2つの防衛策を用意している。

① 情熱的な大恋愛

② 親しさに満ちた、尊敬に基づく相互関係

①に関しては、一人の相手に向かって全ての求愛努力を強力に向けさせる。

しかし、この状態は残念ながら2年以上続くことはない。

どんな恋人でも付き合い始めてからの熱い気持ちを持続させることはできない。

マリリン・モンローの『七年目の浮気』という映画があるが、実際には3年目に浮気が多くなるという説がある。

しかし、次に②が浮気を食い止めるための抑止力になる。

加えて、浮気発覚によるペナルティーが浮気を思いとどまらせているという側面もある。

もし浮気をしてそれが発覚して離婚に至れば、それまでの苦労、投資が水泡に帰すだけでなく、次の結婚にもマイナスになる(最近はバツイチは当たり前としても、浮気が原因でバツイチになったヒトを好き好んで結婚相手に選ぶ者はいない)。

結局は、打算的に(意識的か無意識的かは問わず)なれば、浮気はしにくい。

しかしこの抑止力がそれほど完全ではないので、毎日どこかで芸能人の浮気、離婚、というニュースが日常茶飯事化しているのである。

芸能人やアニメに行くのは「性的ファンタジー」というらしいが(笑)、これは一種の安全装置として機能している。

重婚罪がない世界w