2013年10月18日金曜日

「パラサイト仮説」、寄生虫とオスらしさ

ニワトリの原種と考えられているセキショクヤケイ(赤色野鶏)。

中国南部からタイ、マレーシアにかけて棲息している。


このセキショクヤケイの飾り羽や鶏冠(とさか)はメスにアピールする大きな武器である。

これらは第二次性徴で発達する。

つまり、睾丸が大きく男性ホルモンをたくさんつくるオスほど、立派な鶏冠と飾り羽をもっている。

そのセキショクヤケイを解剖した結果、ほとんどのオスは寄生虫(特に回虫)にやられていた。

その結果、多くの寄生虫にたかられていたセキショクヤケイほど、睾丸が萎縮して小さかった。

つまり、

免疫力が高い → 寄生虫に強い → 睾丸が大きく発達する → りっぱな鶏冠になる

この逆をたどれば、りっぱな鶏冠をもっているオスを選べば、それは免疫力の強いオス、良い遺伝子をもつオスということになる。

メスは立派な鶏冠をもっているオスを見かけで選べば、ちゃんと実質も伴っていることになる。

これが「パラサイト仮説」である。

「パラサイト仮説」、見かけと実質。


これは人間界でも成り立つのか?

ヒトの場合、睾丸が大きく(男性ホルモンが多く)筋肉質の人が、病原菌に強いという話はついぞ聞いたことがない。それなら、西洋人や黒人の方が日本人よりよほど病気に強くなくてはならない。

病気が今より蔓延していた昔でも、筋肉質の人の方が病気に強かったという記述はない。

人間の場合、どうやら男性の免疫力の高さを知る外見の指標は確かなものはなく、近くにいて、こいつは風邪を引きにくい体質か、とか長期間観察するしかない?、のか…

医療の発達する昔は、幼いうちに流行り病でなくなるものが、男の子の方が女子よりも多かった(男子の方が免疫力が相対的に弱いから)。

そこをくぐり抜けた子供のお祝いが七五三の起源。

http://ja.wikipedia.org/wiki/七五三#cite_note-1

その関門を免疫力の弱い子供は通り抜けられなかった。

現在は免疫力の弱い子供でも大人になれる。

しかし、そこをパスしても女性からの厳しいセレクトは残っている…

ライダーの免疫力は?
Fate/Zero












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