2013年10月1日火曜日

女性からみたEPC(浮気)の生物学的意義

今回から、竹内久美子『浮気で産みたい女たち』より。



浮気、生物学用語で言えば、ペア外交尾、extra-pair copulation (EPC)。

その一方で、浮気は女性(メス)にとっては実はとても都合のいいシステムである。

繰り返しになるが、一夫一妻制というのは、子供に多様性をもたらしたい「遺伝子」の願望に真っ向、対立する制度である。

子育てをオスに手伝わせたいメスが考え出したシステムと言ってよい。

「あなたが子育てを手伝わないと、あなたの大事な子供が死んでしまうわよ!」

とオスを脅して手伝わせている(と自分では思っていなくとも)。

オスは仕方なく子育てを手伝っている(と自分では思っていなくとも)。

実際、こんな歪な結婚形態を採用している動物は5%程度である。

しかし、メスにとっても都合の悪いこの制度、そのデメリットを克服するために、妻(メス)の浮気(EPC)が存在する。

メスにとって、自分が生む子供は必ず自分の子供であるが、オスにとっては、もしメスが浮気をして産まれた子供は他人の子供であり、そうとは知らずに育てさせられたらたまったもんじゃない。

オスにとって、一夫一妻制はリスキーな要素をすでに内包している制度なのである。

人のモラルでいえば勿論、浮気は禁忌であるが、これを男が「タブー」としたのは、それが男にしたら死活問題だったからに他ならない。

古来、姦通罪が女性に厳しかったかということも、浮気に伴う「この子は我が子?」問題に対する男性と女性の差であると生物学的に解釈できる。

以前のブログでとりあげたように、平均して、人類のEPC率(子供が別の男性の子供の率)は4%程度、最も高い国では驚きの30%!(笑、いや笑えない)

http://ushitaka7.blogspot.jp/2012/09/blog-post_12.html


女性がこの一夫一妻制を利用(悪用)している例として、以下の事実もある。

社会階層ごとの妻の寝取られ率、が調査されている。

社会的地位の高い、もしくは金持ちの旦那をゲットした妻からみたら、浮気することのメリットよりもデメリットの方が大きい。

なぜならば、もし浮気がばれたら、離婚させられ、せっかくの現在の良い地位を捨てることになりかねない。

しかし、社会的地位の低い、もしくは貧乏な旦那の妻ではそうでもない。

(1)浮気がばれて離婚させられたとしても失うものは相対的に少ない。

(2)浮気がばれても離婚を迫られない可能性も高い。なぜならば、社会的に魅力のない男は再婚できる可能性も低いから敢えて離婚に踏み切れない場合もある。

(3)自分の夫より結婚市場の価値のある男と浮気をした場合には、その男のもつ良い遺伝子を子供に取り込めるだけでなく、金銭的な支援を得ることもできる(あなたの子供を身籠り出産しました。奥さんにばらされたくなければ毎月100万円送りなさい、とか)

事実、調査結果は
                寝取られ率
社会的地位の高い男性      1%
社会的地位の中程度の男性    5-6% 
社会的地位の低い男性      10-30%(何、この多さ!)

と、女性は旦那の社会的地位に応じて浮気(EPC)をしている。
(ヨーロッパのデータ)

したたかな妻の策略に旦那は気をつけないといけない!! (´・∀・`)

そして、社会的地位の高い男性はより多くの子供を密かにつくっていることになる。

それでなくても、大企業のトップとか二号さんとかいそう。

婚外子への差別に対して先日、違憲判決が出された。
子供に罪はなく、罪を問うなら、当の男性(父親)に対してだということだ。

http://www.asahi.com/national/update/0920/TKY201309200257.html

もっともな理屈ではあるが、正妻の立場からしたら、じゃ何のための結婚制度なの!、という思いは強かろう。

生物学的なところから結婚制度ができているとしたら、それとの折り合いは難しい。

エンドレスエイト、タブーを破った件
ハルヒ


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