2013年7月8日月曜日

お酒がのめる遺伝子

先日紹介したように、体内に取込まれたアルコールは二段階の代謝を経て酢酸になる。

その中間体がアセトアルデヒド。

これは毒性が高くこれを素早く酢酸に代謝するのが、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)。主に肝臓細胞でアルコールが解毒され、続いてアセトアルデヒドも肝臓で主に解毒される

肝臓で分解され残ったアセトアルデヒドは血中に出て、顔面紅潮、頭痛の原因になる。

全くお酒が飲めない人はこのALDHの活性が低いために、すぐに顔が赤くなったり、気分が悪くなる。

人類は本来高いALDHの活性を有する遺伝子ALDH2をもっているが、東アジアに現れた新モンゴロイド(弥生人の祖先)はこの遺伝子に変異を起こしてしまっために酵素活性が低下してしまった。

これがお酒が飲めない人をつくってしまった。

そのために、お酒が飲めない人は世界の中で東アジアに多い。

お酒が飲めない人の割合


日本人は縄文人と弥生人の混血から出来上がっているが、後から入ってきた弥生人は関西圏に多い。

縄文人はあとから入ってきた弥生人に南北に押しやられたため、東北と九州には縄文人の血が濃く残っている。


九州と東北にお酒の強い人がいるのはそのためだ。




その酵素活性の低いALDH2の変異型(D型と言う)と正常型(N型)を両親からどのように引継いだかによって、三段階のお酒がのめる、飲めないが決まる。

*Nはアスパラギン、Dはアスパラギン酸。ALDH2の中の一つのアスパラギンがアスパラギン酸に置換したことで酵素活性が低下している。

どちらの両親からも正常型を引継げば酒豪、片方から正常型を引継げばまあ多少は飲める、どちらからも変異型を引継げば下戸(全く飲めない、飲むとすぐ気分が悪くなる)となる。


飲める人も飲み過ぎると翌朝溜まったアルデヒドで頭が痛くて、二日酔い状態になる。

飲めない人はアルコール依存症になることもないし、悪いことばかりではない。

昨今はアルハラ防止運動もかなり徹底してきているし、飲めない人が無理に飲まされたりすることもかなり減ってきている。


お酒は強要せずに、ゆっくり楽しくマイペースで飲みましょう(・∀・)ノ


ギルくんのように(笑)
Fate/Zero



お酒が全く飲めない人もちゃんと生存できているという事実は、ALDH2って本当に必要なの?、と疑問を抱かせる。

人類としてお酒を飲むようになったのはかなり最近になってからのことなので、それまでALDHは生体内でどんな働きを常日頃していたのか?

(つづく)

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