2013年12月16日月曜日

チェルノブイリのツバメ事情

先日のツバメの尾羽の研究はデンマークの研究者メラーが行った。

この研究から見えてきたのは、ダニというストレスに対して、オスの尾羽の長さとシンメトリー度が敏感に反応する、ということ。

オスの尾羽の長さがのびるのは、オスの第二次性徴時、もしくは換羽期である。

つまり、ツバメの場合に第二次性徴はストレスに弱いということだ。

この結論をさらに検証すべく、次に彼が調べたのがチェルノブイリでのツバメ。

ご存知のように旧ソ連(現在のウクライナ)のチェルノブイリで1986年に原発事故が起こった。



放射能によりそこに棲む生物(残念なことにヒトも含めて)の遺伝子が傷つけられた。

チェルブイリの事故の前後でツバメの尾羽が調べられた(事故前のサンプルは標本)。

その結果、事故後にオスの尾羽は短く、シンメトリー度も悪化した。

つまり、オスの尾羽はここでもストレスに弱いことが示された。

尾羽をきちんと成長させるのには、いい遺伝子(いい素質)といい環境(餌をたくさんたべるとか、ダニにやられないとか)の両方が必要なのだ。

ストレスに弱いシンジ君のシンメトリー度は?笑

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