2012年5月18日金曜日

ハエの武蔵

遺伝子の名前(ネーミング)は大事である。


間奏曲的に、今回は面白遺伝子名紹介。


有名どころからまず、


Musashi

この遺伝子を欠失したハエは剛毛が2 本づつ形成される。



この遺伝子は二刀流の宮本武蔵にちなんでmusashi と名付けられた。



一発で覚えた(遺伝子の働きはともかく、笑)。
(RNAに結合し細胞分化を制御するタンパク質である)


遺伝子の名前はかくも大事である。

これはNeuronという一流誌に掲載された。
筆頭著者の中村真さん(現松山大学)がアメリカで行った仕事のようだ。
日本人だけの内輪受けといったところだが、いんじゃないかな、こういうのも(笑)

新規のタンパク質、遺伝子を見つけた人がその命名権をもつ。
(ヒトの場合、ゲノムの配列はほとんど分かっているのでどんな配列の遺伝子があるかはすでに既知だが、その働きが分かっていないものがまだまだたくさんある。その機能を明らかにすれば命名できる)


頑張って新しい遺伝子見つけよう!


残念ながら、当方が研究している出芽酵母では遺伝子名は、アルファベット3文字+数字、と決められてしまっているため、どんなに強そうな遺伝子を見つけても(どんな遺伝子だよ)、GundamとかEvangelionとか命名できない。


(あくまでも遺伝子のイメージです)


Eva1とかなら狙えるが(まだ未登録でした、笑)。

出芽が角のようになる変異体酵母を見つけたらこれだな。





(参考)
Neuron Volume 13, Issue 1, July 1994, Pages 67–81

Musashi, a neural RNA-binding protein required for drosophila adult external sensory organ development

Makoto Nakamura, Hideyuki Okano, Julie A. Blendy, Craig Montell

Department of Biological Chemistry and Department of Neuroscience The Johns Hopkins University School of Medicine Baltimore, Maryland 21205, USA

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