2012年12月15日土曜日

こわい漢字(6)「犬」

今回も『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』(共同通信社、小山鉄郎)より。
漢字の好きな人にはオススメです。


新潮文庫から廉価版も出ている

漢字が成立した古代中国殷では「犬」は生贄に捧げられる貴いものであった。

嗅覚が鋭い犬は邪霊が近づくのをいち早く察知して、吠えてそれを追い払うという呪術的な能力を兼ね備えていると考えられていたようである。

そのため、犬にまつわる漢字には生贄に関連したものが多い。


それを示す好例が「伏」。

なぜ、「人」と「犬」で「ふせる」の意味になるのか?

その当時、王が死ぬと地中の悪霊から墓を守るために武人と犬が埋葬された。

土に埋めることから、かくす、ふせるの意味になった。


始皇帝の兵馬俑が有名だが、生きた人間を埋めてしまうのが可哀想だという訳ではなく、恐らくは不死の軍団により守られたいという願望があったのであろう。

日本での古墳に埋められた埴輪は生贄の代わりと考えられている。


刀語、刀を集めて行く間に二人の距離は埋まってゆく






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