2014年2月26日水曜日

昆虫の性の決定法

昆虫の

オスはXY
メスはXX

この時、

(1)Xが2つあるとメスになるのか
(2)Yをもつとオスになるのか

ふたつの可能性が考えられる。

ちなみに哺乳類の場合には後者。

モーガンたちはこれを調べるに当たり、染色体異常のハエに着目した。

ヒトの場合にも、女性の減数分裂時の染色体分配の失敗で異常な染色体数をもつ卵子ができる。

特に高齢出産(35才以上)の女性にそれは多発して、ダウン症のような染色体異常の子供が産まれる原因となっている。

脱線するが、女性がまだ母親のおなかにいる胎児の段階で減数第一分裂途中まで進んで停止する。

その後、思春期になって分裂がそこから再開する。

どんなメリットがあってそんな中途半端な状態で停止しているのか、不勉強ななため知らないが、卵子が古くなる理由はそんな中途半端な状態で減数分裂を停止しているのも一因だと考えられる。

ハエの場合にも、卵子をつくる過程で減数分裂時の染色体分離に失敗があり2本のX染色体をもつ卵子ができてしまうと、それとY染色体をもつ精子が受精するとXXYの個体が産まれる。

その「XXY」のハエは「メス」になった。

その逆で、X染色体を全く持たない卵子とX染色体をもつ精子が受精するとX染色体を1つしか持たない個体が産まれる。

その「X」のハエは「オス」となった。

つまり、Xが1つあるとオスに、2つあるとメスになるというルールが見つかった。

つまり、哺乳類とは異なるルールを採用していた。
(哺乳類ではYをもつとオス、持たないとメス。ちなみに哺乳類の方が後からそのしくみが分かったが)

このようにモーガン達は、XとYという異なる染色体が性を決定するしくみを初めて明らかにして、それらに「性染色体」と命名した。

染色体だけが性別を決めるのではない
シュタゲ、ルカ子

0 件のコメント:

コメントを投稿