2014年2月28日金曜日

3本だとまずい

昨日のつづき

染色体をちゃんと分離して観察する手法が確立でき、それによりヒトの染色体数がちゃんと確定した。

すると、ある病気をもつ人は異常な染色体数をもつことが分かってきた。

それがダウン症候群。

第21番染色体が1本余分にある、つまり3本ある病気(トリソミーという)。



常染色体(性染色体ではないもの)は大きい方から1から22まで番号がつけられているから、第21番染色体と言えば小さい方から2番目の染色体。

つまりあまり遺伝子を持っていない染色体。

ダウン症より深刻な染色体数異常による病気としては

第13染色体 エドワーズ症候群
第18染色体 パトー症候群

が知られているが、どちらも生後間もなく死んでしまう。

そのくらい、染色体数が増えてしまうことは細胞にとっては致命的なのだ。

その他の染色体の異常をもった赤ちゃんはいないのか?

例えば、第1番染色体が3本ある人の病気とか。

いない。

なぜならば、産まれる前に流れてしまうからだ(生まれることすらできないくらい致命的)。

大きい染色体にはたくさんの遺伝子が存在するために、より遺伝子数のアンバランスが際立ってしまうからだ、と考えられる。

逆に染色体が1本少ない「モノソミー」の病気はどの常染色体でも確認されていない。

少ないのはより致命的で流産になってしまう。

2本あるものが1になるのと、3になるのでは、1になる方が2よりも比率的に大きくずれるから。

他の染色体の数とのバランス、つまりそれぞれの染色体からつくられる遺伝子産物の量のバランスが重要なので、それが崩れると細胞の機能が保てない。

流産の多くはこのような染色体異常が原因と考えられている。

週にアニメの3本くらいなら全然問題ないのに…

0 件のコメント:

コメントを投稿