2013年1月9日水曜日

ネズミ同然

今回もサイズの動物学、『ゾウの時間 ネズミの時間』より。

小さい動物は1平方キロメートル当り沢山いそうだが、大きな動物は餌の問題があり、そう沢山は住めそうもないのは直感的に理解できる。

動物の大きさ(体重)と1匹が占める面積の間には正の相関があることが経験的に知られている。

その経験式に代入するとヒトの場合には、わずか1平方キロメートル当り1.4人しか住めないことになる。

これは1キロ四方に人が1.4人しか住んでないということ。

かなり、まばらな感じだ。

北海道の出身の友人(確か農家)が隣家まで1キロある、と言っていたがそんな感じか。


しかし、現実の日本の人口密度は338人。

つまり生物学的な最適値に比べて241倍も高い密度で人が住んでいることになる。
(これじゃあストレスが溜まるのも無理もないと諦めることにする)

こうなってしまったのは、人類が農業を手に入れたことに起因する。

人類の密度を増やすことに大きく貢献したところの農業は人類史上画期的な大革命だった。

日本でも農業が持ち込まれた弥生時代を境に人口が急増する。

それ以前の縄文時代には日本列島に人口は10万人程度しかいなかったので、人口密度はわずか0.28人/平方キロメートル。

それでなくても日本は山がちですめないところもあるから、農業がなければこの辺が上限だったのだろう。



話しを戻すと、

現在の日本の人口密度の338人という数字に当てはまる動物の重さは140 gというから、ネズミ程度。

つまり日本人はネズミと同程度の密集さで住んでいることになる。

ねずみさん


ちなみにモンゴルだと1.8人。

つまり、モンゴルではヒトが生態学的に見合う数住んでいることになる。

すがすがしい風景だろうな。

モンゴルで発行された切手(笑)







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