長い時間、風呂に入ったり、洗い物をすると指先がしわしわになるのはなんのため?
なんて、考えたことがなかった。。
チクショー! 何か合目性があるって考えたら研究テーマになったのに、と歯ぎしりしている研究者は多いと思う。
着眼点の勝利だ。
自分もただ単に指先が水にふやけてしわしわになるだけだろうと漠然と考えていたが、ではなぜ指の腹だけがしわしわになるの?
他のところだってしわしわになってもよさそうなのに。
そうつまり、指の腹だけ積極的にしわしわにしている仕組みが実はあったということだ!
仕組みに関してはすでに神経系の関与が知られていて、それに障害のある人は指がしわしわにならないことが分かっていたようだ。
生物の形態、行動、イベントには、何かしら合目性がある、とまずは疑うことは鉄則なのに。
ただし、進化の残滓(ざんし)と言うべき今となっては役に立たないものもあるにはあるのでご用心。
例えば、以前紹介した鳥肌など。
http://ushitaka7.blogspot.jp/2012/12/blog-post_10.html
さて、そのしわしわが何に役立っているのかと言うと
ぬれた物をしっかりとつかむため。
実際にしわしわになった人とそうでない人に濡れたもの(ガラス玉)を親指と人差し指でつまんで移してもらうという実験をさせた。
その結果、しわしわの人の方が素早く移し終えられた。
指のしわはタイヤの溝のように水を逃がす効果があるようだ。
この研究がネイチャーに発表された。
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2919831/10071678?ctm_campaign=txt_topics
この研究者は律儀に、ではなぜ常時しわしわになっていないか、ということに関してもコメントしている。
指先の感覚が鈍感になったり、けがをしやすくなったりするからではないかと。
それにしてもこの研究結果は、人類が水辺で進化したとする「アクア説」のエレイン・モーガンを喜ばせることだろう。
ただし、近縁の猿の場合にどうなっているかという比較研究がない。
日本には世界で類のない温泉に入るニホンザルが棲息する。
是非、ニホンザルでも同じ現象(長湯をすると指がしわしわになるか)が起こるか、同じくものをつまむ能力がアップするかニホンザルさんに実験を協力してもらって調べて、人類だけに見られる現象かどうかを調べて欲しい。
それとついでに、
年をとって老人になるとなぜ指がしわしわになるのか、その合目性があるのか調べて欲しい(近接的要因(How)としては、コラーゲンが減少するから)。
老人の場合、指に力がないから、ぬれたものをつまむのにもやっぱり有利なのか???
Fate セイバー バスタイム
英霊の指もしわしわに?
0 件のコメント:
コメントを投稿