多くの学生はタバコ問題の一つに受動喫煙を挙げていた。
自分が吸わなくても、バイト先でお客さんが吸っている煙を吸わされたり(職場での受動喫煙)、食事に行った際の(特に飲み屋での)仲間や横の客からのケムリ。
タバコを吸わないものにとって、他者のたばこの煙は本当にけむたい存在だ。
それは受動喫煙による健康被害だけに留まらない。
自分もそうだが、むせかえるし、横でタバコを吸われただけで料理がまずくなりいたたまれない。
服にも嫌いなタバコの臭いがしみつく。
先進国の中では日本はこの受動喫煙の問題に比較的寛容だったが(大人の事情とやらで政府の対策が遅れていただけ)、やっと最近は、分煙や公共施設内での禁煙が進んできている。
それでもなかなか、裁判に持ち込んで受動喫煙の害を訴えることは難しい。
先日、それでも受動喫煙で被害者の訴えが一部認められた。
「ホタル族」喫煙、賠償命令…階上女性が提訴
マンションのベランダで喫煙していた男性に対して、階上の女性が起こした訴えだ。
部屋の内部の家族に迷惑をかけないため外で吸っていたのだろうが、確かに外で吸えばそれでおかまいなしという訳にはいかない。
こうなると、どこで吸えばいいの?、となるが、
日本人はマナーがいいとされる割に、お酒の席での狼藉(心当たりのある人?)、タバコに関して、人への迷惑が許されてきた。
今後はそうはいかない。
非喫煙者から訴えられることを覚悟で吸うなら吸ってもらいたい、というのは時代の趨勢だ。
日本はそのぬるい政策のために、先進工業国中では極めて男性の喫煙率が高い。
訴訟大国アメリカではとっくの昔に、タバコ会社を相手取って喫煙者が勝訴している。
1998年には、州政府がタバコ会社にがん患者に対しての負担した医療費分の支払いを求めて訴訟を起こして、25兆円の和解金を勝ち取っている。
恐らく、日本もそうなっていくだろう。
タバコ問題は無邪気には扱えない。
身近な人をタバコで奪われたことのあるひとなら同じ思いであろう。
このタバコ問題をレビューした本を紹介する。
http://rikei-shikou.com/rikei-shikou-reviewNo.%200752.html
現代たばこ戦争 (岩波新書) (新書)
伊佐山 芳郎 (著)これは「喫煙者」をやり玉にあげるものではなく(中毒性が高く一旦なるとやめにくい)、なぜ社会が喫煙者を再生産しているのか、をみんなで考えていく問題である。
衛宮切嗣、もうニヒルにタバコをふかしている時代じゃない
Fate/Zero
0 件のコメント:
コメントを投稿