2013年2月9日土曜日

こわい漢字(20)「卒」

今回も『白川静さんに学ぶ 漢字は楽しい』から

http://www.amazon.co.jp/白川静さんに学ぶ漢字は楽しい-新潮文庫-小山-鉄郎/dp/4101298912/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1359860412&sr=8-1

卒業式シーズン。

それぞれの夢に向かって学生が旅立ってゆく。

その「卒」。

まず、「卒」の関連後の「衣」から。

これはそのまま衣の襟元を漢字にしたもの。



この衣に「ノ」を加えた形が「卒」。





これは、他者が死者の衣の襟元を紐で結わえている形。

そう、「卒」は死ぬの意味。

古代中国殷では人が死んだ後に霊魂が体から出て行くとされた。

霊魂が体から離れると、空っぽになった体に邪霊が代わりに入り込んでくる。

そのため、死者の霊魂を体に封印するためにしっかりと襟元を紐で結わえた。

こんなことくらいで霊魂が封じ込められるの?

とか笑う勿れ!

注連縄(しめなわ)ごときで結界をつくっているのはどこの国だろう。


そこから、「卒」はおわる、ついに、にわかに(人が死ぬと取急ぎ襟元を重ね合わせる)、の意味にもなった。


卒業とは業を「おわる(おえる)」こと。

このおわる、の本義は「生」が終わる、つまり「死ぬ」から来ている。

古代中国では天子の死を(ほう)、諸侯(こう)、大夫(そつ)不禄(ふろく)、庶人は死と呼ばれた。

これにならい日本でも、天皇皇帝の死は「崩御(ほうぎょ)」、皇族三位以上の公卿の死は「薨去(こうきょ)」、王や女王および四位五位位階をもつ者の死は「卒去(そつきょ)」と呼ばれた。

死にもいろいろございますようで… (^ ^;

http://ja.wikipedia.org/wiki/死



卒業式ってめでたいのかめでたくないのか…


期末テストも終わり封印解けてみなさんの体には邪念が沢山入り込んできている筈(笑)
どうぞ邪念を楽しんで下さい (・∀・)ノ
Fate/Zeroより









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