これは病原菌にとってよいことなのだろうか、悪いことなのだろうか?
とダーウィン医学(進化医学)は考える。
病原菌にとって最も気になる関心事は、どうやって次にできるだけ多くの人間に感染するかである。
体が衰弱して動けなくなると、歩いて病気を他の人に伝染させることができなくなる。
(Fate/Zero、蟲に蝕まれてかわいそうな雁夜おじさん。でも戦います)
即効性の病気よりは、潜伏期間が長い方が病気を広めるには都合がよいのと同じ。
しかし中には、病人を衰弱して動けなくした方が病原菌にとって都合のよいような病気もある。
それがマラリアだ。
マラリアはハマダラカがマラリア原虫を媒介して蚊にさされることによって伝播する。
そして、その病人の血をハマダラカが吸ってまた違う人間を蟄すことによって広がる。
そのため、病人を弱らせることで蚊が蟄しやすくなり、マラリア原虫にとってはハッピーというわけだ。
このように、虫や他の媒介によって伝搬される病気は、人同士の接触によって感染が広まるものに比べて一般的に毒性が高くなる傾向がある。
病原菌が宿主をどのように操って病原菌感染を促進するか、次回に続く。
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