2012年7月9日月曜日

おしゃれの代償

今回は、NHK地球ドラマチック「“人間誕生”の手がかりを求めて」ネタ。




ヒトがいつ体毛を失って、いつ服を着るようになったかは、体毛も衣服も化石に残りにくいためよくわかっていなかった。 


それを教えてくれるヒントを与えてくれるのが、虱。 




(ウルトラセブンより、虱がモデルのクール星人)


ホモ・サピエンスが誕生したのは20万年ほど前だが、ずっとアフリカに留まっていた。
出アフリカを果たしたのは5〜7万年とされる。 
よほど、暖かくて食べ物もあったアフリカは居心地がよかったのだろう。




通常、1種の宿主に1種のシラミが寄生するが、ヒトは3種のシラミに寄生されている。 


ヒトは進化の過程でほとんどの体毛を失い、頭毛と陰毛が孤島化した。 
そのため、頭髪にはアタマジラミ、陰毛にはケジラミがすみつくことになった。
衣服を着るようになってからはさらにコロモジラミがすみついた。 


ケジラミがゴリラのシラミから分かれたのは300万年前。 


もしまだその時、ヒトがまだ全身体毛に覆われていたら、ケジラミとアタミジラミは同じ起源から別れても良かった筈。そうでないということはゴリラからシラミが移った時に、その時点で我々の祖先で頭毛と陰毛が孤島化していた可能性が高い。 


一方、2つの亜種であるアタマジラミとコロモジラミは共通の祖先から進化した

この分岐の時期を知れば、ヒトが衣服をまとい始めた時期が推定できる(ただしこの推論には異論もある)その結果は約7万年前。 


ということはかなり長い間(300万年前〜7万年前)、人類は裸で生活していたということになる。




(ギャートルズ)




この衣服の発明によりアフリカで生まれたヒトが寒冷なヨーロッパにも進出できた。

おしゃれできるのも、コスプレできるのも服の発明があったらばこそ(笑)


虱も喜んでいる筈(笑)


(Steins:Gateより漆原るか、コスプレにあらず

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