スイスの首都ベルン近郊で生まれた。
最も好きな画家の一人。
スイスに行く前から好きだったが、たまたま留学したスイスのあちこちの美術館に沢山のクレーの絵があり感激した。
『セネシオ』
この絵をみたことはあるだろう。
セネシオとは菊の一種。人の顔と野菊の融合を試みたというところか。
その色彩のマジックは、抽象絵画と具象絵画を境界をあいまいにして融合した。
先立つこと、カンディンスキーが開拓した抽象絵画
これと比べるとクレーの絵が単なる抽象絵画を昇華して、色のハーモニーを楽しみつつもそこに具象性を織り込むことを模索していたことが分かる。
(クレー、パルナッソス山へ)
具象性を持ちつつ、抽象絵画から学んだ色彩の交響詩。
具象画としてもみてもよいし、抽象画として楽しむもよし。
この持ち味がクレーである。
この絵には『パルナッソス山へ』という題名がつけられているが、題名のパルナッソス山を知らない子供でも楽しめる。
*パルナッソス山は、ギリシャ、デルポイの上にそびえる、不毛の石灰岩でできた山。アポロンやミューズたちが住み、詩、文学、学問の発祥の地としてヨーロッパ人に愛されている。
題名に拘泥することもない。
芸術の中には敢えて『(無題)』として提出されるものもある。
題名がつくことによって鑑賞者がその題名に縛られてしまうことを危惧してのこと。
我々は芸術を鑑賞する時、その題名、作者、作者の人生、作品が産み出された社会背景、様々な情報に囚われてしまう。それがいいか悪いかは一概には難しい。
アニメも同じ。監督、制作会社、声優陣とか知っているとより楽しめる情報はあるが(よく聴く、◯◯を10倍楽しむために的な)、知らなくても十分楽しめる(よね!)。
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