この本では、生物がいかにリスク回避、という観点から進化してきたか、ということを論じている。
モンシロチョウはキャベツ畑に卵を産んで、その幼虫は葉を食べる害虫でもある。
しかし、もし一面のキャベツ畑があったとしても、モンシロチョウは全ての卵をそこに産みつけずに、菜の花科の雑草にも卵を産みつけるという。
なぜか?
キャペツ畑なんていうものは、長くてもここ数百年の間に地球上に産まれたものである。
それまでは、そのような単一種が一面に生えているようなものはなかった。
蝶は用心深い。
何億年前に昆虫が誕生してから、このような時キャベツ畑が一面にあっても浮かれてそこに全部卵を産まないように進化している。
ルーレットで一点張りするような危険なことはしない。
キャベツ畑でもいつ、何かが起こって(例えばキャベツが病気にやられるとか、現在なら農薬が散布されるとか)、卵なり幼虫が全滅するとも限らない。
そうならないためには、卵は分散して産んだ方がよい。
いわゆるリスク分散だ。
私財も貯金、株、金(ゴールド)と分散して保有するというリスク分散が欧米ではよく取られる。
ヒトも地球の大先輩であるチョウチョに学ばない手はない。
(アクセルワールドより、黒雪姫先輩のアバター)
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