周期ゼミに関して新説を出したのは静岡大学工学部の吉村仁(じん)先生。
理論生物学を研究している。
以下の説はその吉村仮説である。
『17年と13年だけ大発生?素数ゼミの秘密に迫る! 』
(サイエンス・アイ新書) 吉村 仁 (著)
他の昆虫と違って蝉は幼虫の長い期間を地下で植物の根から養分を吸って大きくなる。
北米大陸は氷河期にほとんど氷河で覆われてしまったために、気温の低下から地下での幼虫生活が長くなっただけでなく、蝉の個体数が激減してしまった。
そのため少ない個体の蝉が効率よく羽化して番うことが必要となり、羽化周期を合わせる方向へ進化したと考えられる。
ではなぜ、素数の周期を持っているのかというと、素数同士の最小公倍数は素数同士の積になるため大きくなり、交雑する回数が少なくなるから。
13と17の最小公倍数は221。221年に一度交雑
素数でない12と15の最小公倍数は60。60年に一度交雑
出逢いを抑えて交雑を最小限に抑えると、子孫の周期が攪乱されにくい。
*素数の中で、なぜ13と17が選ばれたのはそれが最適な解だったからだろう。
素数でも2や3では短すぎるし、かといって、29年地下に潜っていたら地下にいる間に死んで子孫を増やす確率を減らしてしまう危険性もある。
氷河期が終わってもこの蝉がその名残で、氷河期からの周期を続けているのではないかというもの。
日本を含め世界のその他の地域では蝉はそのようなきっちりとした羽化周期をもっていない。地下での生活年は気候に左右され多少の振れ巾があり、地上に出てくるタイミングは幼虫の体の大きさに因るようだ。
その理由は、周期を無理に合わせる程の個体数の激減がなかったからではないか、と考えれようか。
日本も氷河期には寒冷化したが、氷河期が終わるとともに南方からまた動植物が回帰してきた。蝉もその一つと見られている。
北米大陸の場合には、氷河期が終わっても(地形上の問題から)中南米から蝉が渡って来なかったのではないかと吉村先生は考えている。
つまり、氷河期を北米で生き抜いた蝉の子孫が現在の蝉であると考えている。
静岡はクマゼミというやつがやたらうるさい。
ある年に大発生してもらっても構わないから、61年周期とかで羽化してほしい。
望むらくは、一生土の中で暮らしていて欲しい....
(バルタン星人の襲来も1009年(素数)に一度でよい)
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