2012年9月3日月曜日

最強の猛毒は?(5)おまけ1 イモガイ

最強ではないものの、みためのかわいい貝にもかなりの毒を誇るものがある。

イモガイの仲間のアンボイナガイ。
イモガイは美しい模様をもつものもいて、コレクターもいる。




しかし、イモガイの仲間には毒を持つものがいる。
その中でも最強の毒、コノトキシンをもつのがアンボイナガイ。


(アンボイナガイ)


コノトキシンはペプチド性。


コノトキシン


コノトキシンには5種類あり、それぞれ作用点が異なる。
α-コノトキシン ― 神経から筋肉へ伝達するアセチルコリン受容体を阻害する。
δ-コノトキシン ― 電位依存的なナトリウムイオンチャネルを阻害する
κ-コノトキシン ― カリウムチャネルを阻害する
μ-コノトキシン ― 筋肉で電位依存的なナトリウムイオンチャンネルを阻害する
ω-コノトキシン ― N型カルシウムイオンチャネルを阻害する

素晴らしい!! 神経阻害剤のカクテルだ。

鎮痛剤としてモルヒネの代わりに使われもする(モルヒネの1000倍の効き目)。

LD50(半数致死量)は0.01 mg/kg(ボツリヌストキシンよりはずっと弱いが)


沖縄県警のウエッブでも注意が呼びかけられている(太平洋に棲んでます!)。

殻長約10センチになる大きな巻き貝です。赤褐色の網目模様があり、体に毒銛(歯舌歯)を持っています。刺されても痛みはほとんどありませんが、すぐに体がしびれ、おぼれる危険性があります。絶対に触らないようにしましょう。

沖縄ではアンボイナガイでの被害が多く、ハブガイと呼ばれている。

実はイモガイの毒は身を守るためにあるのではなく、餌を捉えるために使っている。
イモガイは毒銛(もり)という歯舌を突き刺すことによって毒を魚に素早く注射し、毒で魚を動けなくした後に、口先を大きく広げて丸ごと飲み込んでしまう。恐ろしや!

動画もあるがエグいです。
(刀語より、毒刀鍍(めっき))

刀語は必見です!

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