2012年9月21日金曜日

夜道と自宅の布団の中、どちらが危ない?

本能が激烈な形として現れるのが犯罪である。

盗みであったり、強姦であったり、本能に従順になりすぎると犯罪者になる。

殺人はその最たるもの。
自分の欲望に身を任せて他人の命を奪う。

我々はその殺人を分析することで「人間」というものがどういう動物であるかを理解することができる。

このような人間の行動を進化と言う観点から検証しようという学問が「行動進化学」。

まだ誕生して間もない分野で、日本でもこれに相当する学会も発足したばかり。
ただ、2010年を最後に大会のお知らせがウエッブで更新されていないのでちょっと心配。

それはさておき、

マーティン・デイリー、マーゴ・ウィルソン著の『人が人を殺すとき』(原題:Homicide、殺人)(新思潮社)を読んだ。


1972年のデトロイトで起こった508件の殺人事件を、誰が殺人かで分類している。

知人     48%
見知らぬ人     27%
血縁関係者  25%

長い時空間を一緒に過ごす者同士の間のトラブルは多くなり、その結果、悲劇、アクシデントも多くなる。

この血縁関係者の被害者127人をさらに内訳すると

配偶者    80人(63%)
子供        11人(9%)
兄弟        10人(8%)
姻戚関係   10人(8%)
親       8人(6%)
継子           5人(4%)


このような数字を見せられると説得力がある。


圧倒的に、夫婦間での殺人が突出している。

元々、血のつながっていない他人同士が結婚という契約で一つ屋根の下(一つ部屋の中)で暮らしているルームメイトのようなもの。怒らせると怖い。

夜道を歩かない人でも、自宅の布団では必ず寝る。
自分のふとんの中の方が夜道よりもずっと危険だ。

殺人のタイプに関して数回詳細に採上げてる。
(以下次号)

(空の境界、両儀 式



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