以前のブログにも書いたように、
一卵性双生児は生物学の研究に非常に有用なデータを提供してくれる。
http://ushitaka7.blogspot.jp/2012/05/blog-post_4854.html
どのような形質が一体遺伝子でどのくらい決められてしまうのか?
遺伝子決定論でいくと、残念な遺伝子を持って生まれた人はどうがんばっても、東大に入れないし、ボルトのようには走れない(多分、これは真実)。
一方で、「氏より育ち」という言葉があるように、人間、生まれついた資質の中でどのように育つかは環境やその人次第というのも、実感するところ。
最初に結論を言ってしまえば、遺伝子によって、ポテンシャルの上限は決まってしまって(立ち位置は決まってしまって)、そこを中心にした円の描いて、その円の中で生物はその形質を発現させることができる。
どう頑張っても、鳥の遺伝子を持っていない人間は、鷲のように大空を羽搏けないし、植物の遺伝子をもっていない以上、縁側で光合成して生きていくことはできない。
しかし、その円の半径の大きさが知りたいところ。
半径が大きければ、誰でもがんばれば、100 m、10秒台で走れるようになる筈。
そもそも、ある形質(アニメずき)とかが、遺伝で決まっているかどうかもまだ調べられていない(誰か調べて下さい)。
という文脈で、男性を同性愛者にしてしまう遺伝子があるのかないのかが、一卵性双生児を用いて調べられた。
もし一卵性双生児の片方A君が同性愛者であった場合、もう片方のB君が同性愛者であるかが調べられた。
その時に、対象の比較として用いられるのが二卵性双生児(遺伝子は異なるが、一卵性双生児と同様に、育てられる環境は同じ)。
もし、有意に一卵性双生児の方がその割合が有意に高ければ、遺伝的要因が認められることになる。
お待たせしました、結果発表です!
片方が同性愛者なら、もう一人も同性愛者である確率は
一卵性双生児 52%
二卵性双生児 22%
二倍以上、一卵性双生児の方が高い。
つまり、遺伝子的要因が男性同性愛者に認められる。
つまり、男性を同性愛者にする遺伝子が存在する、ということ。
しかし、ここでコメントしたいのは、
その遺伝子があっても、半分は同性愛者にはならない。
「男性同性愛者」遺伝子をもつと、半分の確率で同性愛者になる。
これはすごい確率。
例えば、50%の確率で東大医学部に合格できる遺伝子、というのを創造してみよう ^-^;
50%の確率で「きのこの山派」にする遺伝子! とかw
Type-moonを100%好きになる程度の能力をもつ遺伝子
祝、10周年!
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