2013年4月25日木曜日

囚人のジレンマ(3)150人がちょうどいい人の集団サイズ

昨日の続き、

あまり大きい集団になると、あまり付き合いのない人もでてくるようになり、結局はかかわり合わないような人が出てくる。

その結果、助け合いというシステムが働きにくくなる。

それでは、一体、人類はどのくらいの集団のサイズで暮らしてきたのだろうか?

哺乳類の中で比較的頭のよい生物の脳の新皮質の大きさとその生物の集団のサイズには正の相関がある。

複雑な社会を作ってやっていくには、その集団にいるメンバーの個体識別が必要であり、そのためには頭脳がある程度よくなければならないから。

このようにして、導き出されてきた人類の集団サイズは約150人。

つまり、人類の脳は150人くらいの集団の個々人を識別するキャパしかないということ。

典型的な狩猟民族の集団をしらべてみると150人程度、アドレス帳に載っている人の数も150人程度、陸軍中隊の人員数なども150人くらいであることが知られている。

150はお互いによく知り合うことのできるマックスの数ということだ。

人類は長い間、このような顔見知りばかりの集団で暮らしてきた。


互恵主義は、人々が互いを認識し合うことができてこそ成り立つ。

自分を助けてくれる相手、助けてくれない相手、あるいは敵を覚えていて、次の機会にはそれによって自分の振舞い方を決める。

認識できなければ、恩返しすることも、復讐することもできない。


客商売の職業に就かれている人は、アドレス帖に人名が多いと思うが、さぞや大変だと思う。

アドレス帳もケータイももってない巨人はどうする?

0 件のコメント:

コメントを投稿