2013年4月30日火曜日

吸血コウモリの互恵主義

コスタリカの吸血コウモリは昼間は木のうろのなかですごし、夜間は大きな獲物を探して飛び回る。

彼らは獲物の動物を見つけると皮膚から気付かれないように血を吸う。



しかし吸血コウモリの食生活は不安定であり、獲物を見つけられなかったり、十分量吸えなかったりということが時々起こる。

二晩連続して失敗すると餓死する危険にさらされる。

しかし、普段は必要量以上に血を吸えるため、余分に血液を飲み、お腹を空かせた他のコウモリに分け与える。それも血のつながっていないコウモリに。

まるで、困っている友人を助けるがごとく。

利己的な遺伝子理論からしたら、この吸血コウモリの利他的行動は説明がつかないようにみえる。

しかし、詳しく調べた結果、興味深いことを研究者は見出した。

過去に仲間に血を分け与えたコウモリは、その相手から困った時に血をもらうことができた。

逆に分け与えるのを拒否したコウモリは、自分が困った時に逆に相手にされなかった。

お返しもするが、仕返しもするというわけだ。

つまり、コウモリはちゃんとお互い個体認識して互恵関係を築いている。

抜け駆けするような者は生き残れない社会なのである。

これは「無限回繰返しの囚人のジレンマ」ゲームから導かれる結果と同じものである。

ここから導き出されるのは、利他的行動は自分が生き残るための行動であるということだ。

生物にとって、遺伝子にとって、その戦略が自分のためであるならば、喜んで他人を助けましょ! (・∀・)ノ という話。

これを身も蓋もない話と言う勿れ。

何十億年も生き抜くためには、遺伝子は計算高くならざるを得なかった。

バンパイアといえば、やっぱロザバン(・∀・)ノ
第三期やらんもんか

0 件のコメント:

コメントを投稿