2013年4月28日日曜日

こわい漢字(40)館に帰(歸)るとは?

そして、前回の官に「食」偏がプラスされてできた漢字が「館」。



「官」は古代中国殷で、戦さの際に占いや呪術に使う祭肉を祭る御霊屋を表していた。

その場所で、その役目に当る将官たちは食事を摂って寝た。

そのため、「官」の建物としての意味はその後「館」が引継ぐことになった。

もともとは「館」は政府の公館の意味として限定的につかわれていたものの、その後一般の私人の大きな邸宅も「館」と呼ぶようになった。

そして、「帰」も実はこの祭肉に関係する。

「帰」の旧字(正字)は「歸」。

二枚の祭肉(タイ)に「止」と「帚」が加わっている。

「止」は足の裏からできた漢字で、ゆく、すすむ、を表すが、ここでは「もどってくる」という意味に用いられている。


帚は酒をふりかけて御霊を安置する廟を掃き浄めるために用いられたため、「廟」の意味があった。

つまり、帰るとは、戦を終えた軍隊が帰還して先祖の御霊を祭る廟に肉を安置して、無事帰還したことを先祖の霊に報告する、ということ。



家に帰った際の「ただいま」にも「只今、無事帰還しました」という気持ちが籠る。

今日も、みなさんが無事帰還することを祈っていますよ (^o^)/

ゲームの中に閉じ込められてしまった魂は無事帰還できるか?


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