宿主細胞の都合だけでなく、ミトコンドリア(の祖先)にもそれ相応の報酬がなければ、共生関係は失敗していた筈だ。
それともミトコンドリアは宿主細胞のだまし討ちにあったか?
初めはミトコンドリアにやさしくして「なんてやさしいひとかしら」と思わせておいて、結婚したとたんに手のひらを返すように妻を虐待するDV夫 のように。
どのようないきさつが二人の間になったにせよ、一度、共生の道を選び遺伝子を核に委ねてしまった後では、アポトーシスにおいてミトコンドリアが自分だけ助かりたいと願ってもそれは叶わぬこと。もうミトコンドリアは核の人質になってしまったのだから。
(Steins:Gateより、おかりんの人質のまゆしぃ)
ミトコンドリアは家畜にも例えられる。
人はイノシシを家畜化してブタにした。
宿主細胞は共生細菌を家畜化してミトコンドリアにした。
人がいなくなったら、太りすぎて走って逃げられないブタは絶滅するだろう。
(日本には狼がいないから大丈夫か?)
ヒトに品種改良されたひ弱な園芸植物達もそう。
(飛んで逃げるという手があったか!)
ミトコンドリアも宿主細胞が死ぬときが自分の亡びの時。
外に出入り自由な家猫が家猫でありつづけるのは野良猫より暮らしが楽だから。
(本当に自由が欲しくば野良猫になってみせよ!)
一旦、家畜の味を覚えたミトコンドリアはもはや野生化することはできない。
飼い猫の場合、自分が飼われているという自覚が(多分)ない。
飼い主のことを、食べ物をねだるとくれる下僕程度にしか思っていない節がある。
執事キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
(黒執事、セバスチャンさん)
どちらがご主人様か教えてやろうじゃないか、といわんばかりのあの尊大な態度。
(ということは、私を含めて猫マニアは下僕願望者ということか?)
ではどこの時点をもって、ミトコンドリアの人質、下僕、家畜状態は後戻りできなくなったのであろうか? それは遺伝子を核に渡す前に起こったと考えられている。
(次号につづく)
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