ミトコンドリアDNAと核DNAも同じ細胞を支え合って遺伝子を残すための仲良しルームメイトのようなもの(の筈)。
どちらかの複製が滞った時にもう片方は待ってやるのだろうか?
それともそれを見過ごして先に進んでいくのだろうか?
まず、核ゲノムはご存知のとおり、細胞周期のS期という決まった時期にしか起こらないように厳密に制御されている。それに対して、ミトコンドリアDNAはそのような厳密な制御を受けていない。
酵母の場合には、核ゲノムの複製が滞ると細胞周期はS期で停止し、先には進まない。
DNA複製チェックポイントというシステムである。
その際、ミトコンドリアDNAの複製はどのようになっているかというと、ミトコンドリアDNAの複製は続く。
つまり、核ゲノムの複製の状態にはお構いなしにミトコンドリアゲノムは殖え続けるのだ。
逆に、ミトコンドリアゲノムの複製が滞っても、核ゲノムの複製は進んでいく。
ということは、酵母にあっては2つのゲノムは独立に複製が制御されているということだ。
これは、一見すると運命共同体のルームメイトの関係としては不思議に思える。
勿論、互いにがんばれとエールは送り合っているだろうが、助けることはできない、自力で何とか苦境を乗り切れ! というところか。
(頑張る子、ナウシカ)
このサイトは頑張る人を応援します(ってよくあるけど)。
0 件のコメント:
コメントを投稿